習氏、トウ氏継承で権威固め 台湾統一に決意、生誕行事
【北京共同】中国は22日、最高実力者として改革・開放路線への転換を主導した故トウ小平氏の生誕120年を迎えた。習近平国家主席は北京の人民大会堂で開かれた記念行事で演説し、トウ氏が切り開いた中国の特色ある社会主義を前進させ、自身が掲げる「中国式現代化」で強国建設と民族復興を進めるべきだと訴えた。台湾統一はトウ氏の願いだとして統一への決意を表明した。新華社が伝えた。自身をトウ氏の継承者と位置付け、権威を固める狙い。 米欧から学ぶ姿勢を示したトウ氏とは対照的に米欧と異なる発展モデル「中国式現代化」を目指す習氏は改革・開放路線に逆行しているとの指摘が米欧から出ており、習指導部はこうした見方が広がるのを警戒している。 習氏は「祖国の完全統一」はトウ氏のほか毛沢東の願いでもあると述べ「台湾独立に断固反対し、国家主権を守る」と主張した。 中国各紙は22日、トウ氏の功績をたたえ、習指導部がさらなる繁栄を成し遂げるとの記事を掲載。トウ氏の写真を印刷した記念切手が発売された。