「実家に帰ってカニ食いました」WWEスター・中邑真輔の“意外な素顔”…さらなる変貌の理由とは?「クネクネになったときはすごく死を意識した」
「クネクネになったときはすごく死を意識した」
取材中、「貫禄が出てきた」という感想を告げると、中邑は嬉しそうに笑った。 「それはもう業界入って長いですから。チンチクリンの生意気な奴がこんなことを偉そうにしゃべるようになったら、みんな感慨深くなるでしょう」 今回の中邑の変貌はあの“クネクネ”の時と同じようなインパクトだと筆者は感じている。 「クネクネになったときはすごく死を意識した。2011年ですから、震災が起こって家族を置いて、一人メキシコに行っている時。メキシコは治安が悪い時期で、実際に犯罪に遭遇することもありました。そういった意味での刺激を受けて、人生は一期一会だ、好きなように生きようぜ、と思えるようになった」 中邑は続ける。 「現在は日本人である自分に対して、納得できる、腑に落ちる、誇りに思う。それが、キャラクターを強めた。プラス20年のキャリアがあるので、リング上で戦うスタイルとしてはいろんなものが引き出せる。新しいキャラクターとはいっても、それだけではなくていろんな武器を携えた上での今がある。今の瞬間を楽しめている。ガチっと決まったものではなく、変化していく過程だけれど。これは中邑真輔の一部というか、元々好きだったものです。そりゃ、日本刀振り回したいとか(笑)。プロレスが面白いと思うのは、時間をかけて自分がなりたかったものになれるところ。ひょんなことからでも、意図したことでも。よく自分を表現するとか言いますけど、『100%なんでもどうぞ』じゃなくて、小さな規則と規則の隙間の中にそれを見つけたときに、もがいているけれど生きているな、という感じがする」 さまざまな趣味も表現力の源泉になっているようだ。 「絵も描いていますよ。今回も三沢(光晴)さんの絵を描いて。何も見ずにヘタクソなのを描いたら、そのまま採用されちゃって。後からどんどん上手く描けたのに。(絵は)息抜きになる。絵具もいっぱい持っていますから。ワーッと集中して、油絵だと1週間、2週間かかってしまうから、アクリルでピュピュッとになってしまいがちですけど。誰かそばにいる人を喜ばせるだけのものが多いですね」
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