植田日銀総裁候補の所信聴取「大きな変化を示す発言ではない」岸田首相会見2月24日(全文3完)
岸田文雄首相は24日、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「ウクライナ侵攻から1年 岸田首相が会見(2023年2月24日)」に対応しております。 【動画】ウクライナ侵攻から1年 岸田首相が会見(2023年2月24日) ◇ ◇
元徴用工訴訟問題、早期解決の道筋を描いているのか
記者:フジテレビの瀬島です。広島サミットの招待国の関連で伺います。韓国の招待を巡っては、いわゆる元徴用工訴訟問題の解決が最大の懸念となりますが、総理はサミットまでに日韓首脳会談を開いて決着を図るなど、早期解決の道筋も描いていらっしゃいますでしょうか。現在の協議の状況も踏まえてお考えをお聞かせください。 岸田:先ほども少し申し上げましたが、まず、G7広島サミットの招待国に関しては現在検討中であり、何ら今現在、決まってはおりません。そして韓国との関係については、日韓関係、昨年11月の日韓首脳会談において、私と尹大統領との間で、日韓間の懸案の早期解決を図ることであらためて一致いたしました。そしてそれを受けて現在、外交当局間で協議を加速してきているところです。1965年の国交正常化以来、築いてきた友好協力関係の基盤に基づいて日韓関係を健全な形に戻し、さらに発展させていくため、韓国政府と緊密に意思疎通をしていきたいと考えております。ですから今のところ、引き続き努力を続けるという段階であり、今後の見通しについては何も決まっていない、これが現状であります。 司会:それではテレビ東京、篠原さん。
植田総裁候補が出口戦略に言及。受け止めを
記者:テレビ東京、篠原でございます。日銀の総裁の、植田総裁候補の聴取についてお伺いしたいと思います。先ほど今日の発言に全体で違和感はなかったというお話でございましたけれども、マーケットを含めてちょっと驚きをもって受け止められたのが、植田総裁候補が、2%の物価上昇率が見通せると見込まれる場合には金融政策の正常化に向かって踏み出すことができると、将来的な出口戦略に言及しました。この点について岸田総理、どのように受け止められますでしょうか。また、植田氏の日銀総裁としての適格性について、あらためて総理のコメントをいただければと思います。 岸田:まず、今の発言については、従来のアコードに基づく方針、これをあらためて発言されたものではないかと思います。特段、今までと大きな変化を示すような発言ではないと認識をいたします。そして植田総裁候補の人選ということですが、日銀の総裁、さらには副総裁候補の人選に当たっては、まずは政府との連携の下に、経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、適切な金融政策運営を行っていかれる方を念頭に検討してきました。そして特に近年、リーマンショック後でありますが、主要国中央銀行トップとの緊密な連携や、内外の市場関係者に対する質の高い発信力、受信力という点が格段、重要になってきているということは国会の委員会でも私自身、申し上げたとおりであります。こういった点も配慮して人選を進めたところであります。 こうした観点から日銀総裁の候補者として、国際的に著名な経済学者であり、また、金融分野に高い見識も持っておられる植田和男氏を選任したということであります。ぜひ政府、日銀、一体となって、物価安定下での持続的な経済成長の実現に向けて取り組んでいきたいと考えており、植田総裁候補がもし選任され、もし国会において了承され、そして着任をされたならば、連携をしっかり確認していきたいと考えています。以上です。 司会:以上をもちまして、本日の記者会見を終了させていただきます。恐縮ですが、現在挙手いただいている方につきましては本日中に1問、担当宛てにメールでお送りください。後日、書面にて回答させていただきます。ご協力ありがとうございました。 (完)【書き起こし】岸田首相会見2月24日