御大がおおいに怒る!! 燃費問題にガソリン価格……世の中筋の通らないことが多すぎる! 三本和彦の「多事争論2013」【10年前の再録記事プレイバック】
■レギュラーガソリン161円/L超 2008年以来の高水準は政府の無策のせい!
ガソリン価格が下がりません。私の乗っているVWポロは1.2Lしかありませんが、ハイオク指定です。むやみに千代田区という東京のド真ん中に住んでいるせいで、ガソリンスタンドも少なく、先日満タンにしたら180円/Lもして、7000円で足らず、びっくらこいてカードで支払いました。 昔からよくいわれるように、日本では1Lに53円80銭ものガソリン税がかかっています。このうち本来のガソリン税は28円70銭で、本来はないはずの暫定税率25円10銭がかけられています。 暫定税率はそもそも田中の角さんが1973年度から1977年度までの道路整備五カ年計画の財源とし、1974年度から文字どおり2年間の暫定税率として実施したものです。よほど政治家と国に都合がいい税金なのでしょう、これまで延長を続けてきたものです。かつて民主党政権の時にいったん廃止になりますが、すぐに復活し、何ごともなかったように続いています。 日本人は消費税以外の税金に無頓着な国民といわれますが、来年の消費税8%になった時には暫定税率の見直しを求めてしかるべきでしょう。ガソリン税にはなんと消費税がかかっていて、ユーザーのほかに石油会社から消費税を徴収している二重課税の代表みたいなものです。 少なくともレギュラー1Lのガソリンの値段が3カ月平均で160円以上になった場合、暫定税率が停止するトリガー条項は復活させるべきでしょう。ドライバーはバカにされすぎです。
■トヨタ最高顧問豊田英二氏死去 またひとり大事な人が亡くなった
豊田英二さんがいなければ、トヨタはこんなに大きな会社になっていなかったろうね。 豊田自動織機製作所からトヨタ自動車工業に分離独立した戦前から、社長の豊田喜一郎氏の右腕となって支えたのが豊田英二さんでした。戦後もトヨタはそれほど大きな会社じゃなくて、トラックのトヨエースが有名なくらいでした。 その後1955年にクラウンが生まれ、印象が変わります。ノックダウンで自動車を作るのが当たり前の時代に純国産で誕生したのだから驚きました。カローラが日産のサニーを販売台数で抜いてトヨタの躍進が始まります。 カローラの発売は1966年ですから当時豊田英二さんは副社長だったと思います。若いエンジニアを米国に修行に出していましたが、今思うと輸出を考えていたんでしょうね。国内だけでなく世界で通用するクルマ作りを目指してらしたんだね。 1967年から15年間社長をやられてGMとも手を結ぶなどドル箱になる北米のマーケットを開拓した功績は大きいと思いますよ。 私も何度かお話しさせていただきましたが、温和で柔らかい口調が印象的で「自動車を作るのは難しいものです」とおっしゃっていたのが印象的です。 惜しい方を亡くしました。