御大がおおいに怒る!! 燃費問題にガソリン価格……世の中筋の通らないことが多すぎる! 三本和彦の「多事争論2013」【10年前の再録記事プレイバック】
■スカイライン日本発売遅れる その役割は終わったのか!?
スカイラインはここ何代も、日本では売れていませんね。しかし、北米ではG35として販売されたV35スカイラインがヒットして以降、インフィニティの主力車種になりました。 日本人、なかでも自動車好きにとってスカイラインというと特別な印象を持ちますが、一般の人にとっては高級車の1台というほどの感覚でしょう。 そういう感覚で見ればレクサスに近いクルマといえるでしょう。だから、日本で販売するならばインフィニティQ50のままがいいと思います。専用のインフィニティディーラーはいりません。日産のディーラーで舶来の高級車として販売すればいいんです。 日本人が大好きだったスカイラインは、ちょうどGT-Rが一時なくなったように、封印すればいいんです。スカイラインは国内マーケットを意識した、まったく別のクルマでおやりなさいと、日産には言いたいね。
■アウトランダーPHEV生産再開 三菱自動車がこれからやるべきこと
最近影の薄い自動車メーカーが三菱自動車ですね。ひと頃元気のなかったマツダや富士重工が元気になったのとは対照的です。マツダや富士重工と同様、三菱自動車も高い技術力を持っています。だからアウトランダーPHEVのような本格的なPHEVが作れたのです。 実際に乗ってみると、燃費もいいですが、安定した走りには高級感もあり、サイズが大きいということ以外、文句はありませんでした。販売も順調だった矢先に電池製造工場での人為的なミスにより、リコールに追い込まれたのは不運というよりありません。 ようやく生産を再開し、月産2000台ですが、10月からは4000台に引き上げるそうです。何はともあれと、ほっとしているところかもしれませんが、これから三菱に必要なのはスピード感だと思います。 マツダはディーゼル、富士重工はアイサイトかHVとそれぞれ大きな武器を手に入れたおかげで元気になりました。三菱の場合それはPHEVになるのでしょうが、デリカD:5、パジェロ、ギャランなどを、ここ1~2年以内といったスピードで一新しすべてPHEVにするといった、徹底が必要でしょう。 急速充電器が整備されればEVよりもPHEVのほうに可能性があると思っています。それはEVの動きを見守っていたメーカーも同じで、競争激化は必至です。リードしている今のうちに、「PHEVならば三菱自動車」だと思わせるくらいでないとダメだと思いますよ。