あなたにぴったりの回答を引き出す「GPTs」の使い方 (横須賀輝尚 経営コンサルタント)
■GPTsを使ってあなたの情報を永久記憶させる
ではあなたの情報とは、どうやってChatGPTに覚えさせるのか? そこで使うのが、ChatGPTの「GPTs」という機能です。 これは、ChatGPTの機能で、カスタマイズしたChatGPTを作ることができるものです。このGPTsを使えば、あなたの情報を永久記憶させることができ、いつ聞いてもあなたのことを教えてくれる、そんな「MyAI」を誕生させることができるのです。 そして、MyAIは作って終わりではありません。仕事でもキャリアでも、健康でも雑談でも、あなたの状況は変わっていきます。その変化を、どんどんMyAIに追加していく。そうすれば、作った時点からさらにあなた仕様のMyAIになる。そうしてあなたのことを理解することで、MyAIは頼りがいのある相棒とでも言える存在に育っていきます。そしてその相棒に日々相談することで、あなたの仕事も生活も豊かになっていく。
■セキュリティ設定には注意しよう
便利なものには、やはりいくつかの注意点があります。まずはセキュリティについてです。あなたがGPTsに対して入れるメッセージや個人情報はすべて、生成AIの中(サーバー)に保存されます。そしてそれは、生成AIの学習データに用いられ、他の人が行う質問の回答に使われる可能性があるといわれています。 ただし、学習させないように設定することは、ChatGPTの有料版「ChatGPT Plus」でも、無料版のChatGPTでも可能です。ただしデータの保存そのものは、学習の設定の有無にかかわらず行われます。 なお、ChatGPTを複数名で使用する際のプランである「ChatGPT Team」や「ChatGPT Enterprise」では、そもそも入力を学習データに使用しないと明記されています。また、データの保存期間も制限をかけることができます。 とはいえ、ChatGPTの規約では、学習に使用されなくても30日データを残すという旨が記されています。いったんサーバーに情報が行く以上、ハッキングやサイバー攻撃により流出する可能性があることは、事前に認識しておくべきです。よって、あなたの住所や電話番号、クレジットカード情報など、重要な個人情報は入れるべきではありません。 また、ChatGPTなどの生成AIだけでなく、こうした生成AIを通じたサービスを使うときも、同様のことが言えます。この場合、生成AIにだけではなく、サービス事業者にもログが残りますので、その点にも注意しておきましょう。