井上咲楽「不細工のくせに」親しい後輩が書いたらしいSNSを目にして戦慄…<眉毛の子>でブレイクも、見た目以上のものを残せず苦悩した日々
『新婚さんいらっしゃい!』のアシスタントMCを務めるなど、さまざまなテレビ番組で活躍するタレント・井上咲楽さん。「笑顔で明るくいつも元気」というイメージを持たれることもある井上さんですが、その半生は決して明るいだけではなかったそう。今回は、井上さんが抱えてきた不安や悩み、生きづらさなどについて赤裸々に綴った初のエッセイ『じんせい手帖』(徳間書店)から、一部を抜粋してお届けします。 【写真】井上さん「自分ではまさか、眉毛がウケると思っていなかった」 * * * * * * * ◆現役高校生タレントのキラキラ学園生活? 現役高校生でタレント活動をしていると、キラキラした学生生活を送っているというイメージがあるかもしれない。だけど正直に言って、私はちっともキラめいていなかった。 こじらせた性格が災いしていたのだと思うけど、それはこじらせが悪化するような事件がいくつも起きたせいでもある。 例えば、学園祭。 他校の人たちが「この高校に井上咲楽がいるらしいよ」「あの眉毛がつながっている子?」「テレビで観たことある」といったノリで学校に来るのだ。「一緒に写真撮ってください」と言われ、もちろんうれしい。でも、その日の帰り道。駅のホームにいたら、他校から来てくれた人たちが目の前に並んでいて、話しているのだ。 「せっかく見に来たけど、普通だったな」 さっき写真を一緒に撮って喜んでくれていたのに……と直で人の本音を聞いてショックだった。
◆懐いてくれた後輩の二面性 他にもある。 高3になってから、めちゃくちゃ親しみを持って接してきてくれる後輩ができた。 「井上さん、この間のテレビ観ました! めちゃくちゃ可愛かったです!」 たびたび声をかけてくれた。懐かれる感じが新鮮で、うれしかった。 だけど、ある日いつものようにエゴサーチしていたら、ある投稿に遭遇した。 「うちの高校に井上咲楽っていうやつがいるんだけど、本当にあんな不細工のくせに推しと共演できてマジむかつく」 「でも近づいておけば、いつか推しと井上咲楽が仲良くなった時に、私もつながれるかも」 匿名でやっている裏アカウントで、誰にもバレないと思って好き勝手に書いている感じだった。それがエゴサを日課にしている私の目に入ってしまったのだ。 確証はない。だけど、たぶん、あの子だ。 気づいた時の、体をかきむしりたくなるようなゾワっとした感覚が忘れられない。人間の二面性ってめっちゃ怖い。