50代からの中古リノベは「小さく広くシンプルに」。中古マンション約61平米を2LKDから1LDKへ インスタグラマーmiyuさん
寝室をガラス張りにして明るく開放的に
Miyuさんのお住まいで特徴的なのが、ガラス張りの寝室。中の部屋を明るくするにはどうしたらいいか考えていたとき、ネットで見た海外の部屋が気に入り、ぜひ採り入れたいと希望しました。コーナーが両開きになるガラス戸を開ければ、リビング・ダイニングとひと続きになり、空間が広がります。来客があってもきれいにしておけば見えても困らない、むしろ「見せる部屋」になっています。
リビング・ダイニングと一体になり広々。
寝室の隣に設けた、玄関ホールに抜けるウォークスルークローゼットはモノをつめこみすぎず、風通しの良い収納空間が気持ちいいです。嫁入り道具の婚礼家具は悩んだ末、時代に合わせて処分しました。
小さくても広く悠々と暮らすコツは取捨選択の見極め
シンプルですっきりしたmiyuさんのお住まい。コンパクトな1LDKでも広く感じるのは、モノがあふれていないから。 リビング・ダイニングには、家具はソファとダイニングテーブルだけで、つくり付けのスタディカウンターと収納棚がひとつだけ。テレビは壁付けにして、アンテナ線やコンセントはテレビの裏に集約、お掃除ロボットや電源ケーブルも表に出さないよう収納の中に入れるようにすることでスッキリ見えます。 「書類が多くて整理が大変だという声を聞きますが、取扱説明書はアプリにまとめて、書籍はKindle、新聞はネットで読むので、絶対必要なモノだけを書類ケースにまとめています。CDやDVDもサブスクで観たり聴いたりできるし、必要になれば買えばいいか、という感じです。冷蔵庫の中の食品も、買いすぎて無駄にしたり無理に食べるより、今は近くにお店もあるし、価値観が変わって新鮮なものをその都度買う方がいいと思うようになりました」
洗面室は、洗面台と洗濯機の位置を変えて、吊り下げ式の洗濯物干しを設置。洗面台はオーソドックスなものを選び、家電は使わない機能がたくさんあるより、日常で使う最小限の機能があれば十分だそうです。
すっきりとした、無駄のない室内。 「よく我が家はスッキリしていると言っていただけますが、転勤で引越しが多く、必要なものと使わないものが明確になっていましたので、徐々にモノを減らしていました。さらに、このマンションに引越すときに不要なものを思いきって処分しました。片付けも特別頑張っているわけではなく、モノを出しっぱなしにしたりするのが落ち着かないから、出したら元に戻すのが習慣になっています。不要なモノがないと、ゆとりのスペースが生まれて、探し物をすることもなく、時間にもゆとりができます」 暮らしにゆとりができて、おいしいものを食べたり、身体を動かしたり、本を読んだり、充実した毎日を過ごしているそうです。 「中古マンション+リノベーション」で自分たちのライフスタイルに合った間取りや設備を手に入れたmiyuさん。子どもが巣立った先の生活を考え始め、本当に必要なモノが分かる50代、60代。捨てるべきはモノではなく、「これがあって普通」という思い込みかもしれません。 目的はモノを捨てたり減らすことではなく、心地良い快適な暮らしを求めた結果、モノを取捨選択するという手段があり、「小さくシンプルに住まう」にたどり着いたmiyuさん。終始笑顔を浮かべて話してくれた中で「気持ちに余裕が生まれて、穏やかな気持ちで生活できています」という言葉が印象的でした。 ●取材協力 小さく住まう/miyu さん MAEDAHOUSING
佐藤 由紀子