たとえば映画をお手本に。
コームを持ち歩きたくなる、プレジデンシャルカット。
「結局、ハリウッドスターばかりかよ!」という声も聞こえてきそうだが、アジア映画の中にも真似したい髪型は登場する。本作の主人公チャウのプレジデンシャルカットだ。「この手の髪型は、サイドを刈り上げがちですが、チャウのように、耳周り、襟足は綺麗に落とし、分け目を額の角で作って、なでつけるのが本当のクラシック。この髪型の場合、ぜひコームを胸ポケットに忍ばせてほしいですね。それで少しでも崩れるたびに取り出して、セットし直すストイックさを」
ひたすら普通なスポーティヘア。
本作のケンの髪型について島田さんは「“ザ・普通”なのが最高」と太鼓判を押す。「あえて名付けるなら、トップが若干長めのスポーティヘア。サイドは刈り上げているようにも見えるかもしれませんが、1㎝強はあるので髪が寝ているだけ。あくまでスポーティで、“スポーツ刈り”ではない。注目してほしいのはもみあげ。耳の中心のあたりでスパンと剃っています。欧米人にはこのもみあげをしている人が多いんですが、非常にクリーンでまさにルッキングッド!」
フォードvsフェラーリ(2019年、ジェームズ・マンゴールド監督)
ル・マンでフェラーリ社を打ち負かすべく、しのぎを削った男たちの実録ドラマ。 illustration: Ryuto Miyake, text: Keisuke Kagiwada(2020年4月 876号初出)
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