大阪・淀川の迷いクジラ「ヨドちゃん」の運搬作業始まる
大阪湾の淀川河口付近に迷い込んで死んだクジラの移動作業が大阪市によって18日朝から始まっている。同日午前10時すぎに船でクジラを曳行(えいこう)し、少しずつ移動を始めた。 【動画】大阪・淀川の迷いクジラ「淀ちゃん」の運搬作業始まる ガス抜き後に海へ
死んだクジラは今月9日に淀川の河口で見つかり、ツイッターなどのSNSでは「ヨドちゃん」などの愛称もつけられるなど注目されたが、13日に死んだことが確認された。 大阪市の発表によると、クジラはマッコウクジラで、体長は15メートル。死んだ後に上流に流され、大阪市此花区の川岸に近づいていた。
大阪市は17日、クジラの体内にたまったガス抜き処理を行った後、紀伊水道沖へ沈下させると発表した。 18日朝からクジラの移動のための準備を始め、同日午前10時ごろ、船で曳行を始めた。
大阪市によると、この後、クジラは大阪市此花区内の岸壁に運ばれる。そこで体内にたまっているガスを抜く作業を行った後、専門家による学術調査を実施。19日に紀伊水道沖へ行き、クジラの沈下作業を行うとしている。
18日朝、大阪市此花区の淀川沿いには、多くの見物人が訪れ、クジラの曳行作業を見守った。此花区から来たという男性(74)は「9日にニュースでみて来た時は、潮を吹いて元気そうやったけど、死んでしまったのはかわいそう。安らかに眠ってほしい」などと話していた。
散歩に来ていたという近所の保育園児らは、クジラの曳行が始まると「ヨドちゃん、バイバイ」と声をかけ、手を振る光景もみられた。