サザンカパートナーズ・牛越直社長 インタビュー ~ 待ったなしの早期再生、次世代を担う人材は組織の中に ~
―窮境企業を支援するプラットフォームは足りているのか
牛越:現在の事業再生は、「自力再生」と「スポンサー型の抜本再生」しか選択肢がない。中小企業にフォーカスすると、その中間の「準自力再生」があっても良いはずだ。我々はそれを「次世代再生」と呼んでいる。 先ほど、後継者候補の話をしたが早期再生によって中小企業で真面目に働いている次世代の人材の底力を信じて、その力を解放する。そのツールとして、ファンドによる再生支援は活用できるはずだ。
―投資期間は
牛越:ファンドとしてパフォーマンスや企業人の想いとしても3年程度でEXITするのが理想だ。ただ、LBPの実績をみると平均5-6年だ。
―再生支援にファンドや金融機関以外のファイナンサーが登場することが多くなった。一方で、与信管理担当者は「その支援者は信頼できるのか」と悩んでいる
牛越:ファンドがハンズオンで関わるということは再生に自信があることの裏返しだ。金融支援額の適切性や事業性評価、財務健全化に向けた道筋などすべての検討をしながら相談企業の再生に全力を尽くす。仮にファンドとして支援決定ができなかったとしても、相談企業の事業性の見極めや代替スキームの提案に努めている。我々を事業再生のリトマス試験紙として活用してもらえればありがたい。 (東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2024年9月17日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)