センバツ高校野球 常総学院 笑顔で行進 主将「早く試合をしたい」 /茨城
第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の開会式が18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われた。3年ぶり11回目の出場となった常総学院の選手たちは笑顔で入場行進した。同校は大会第6日第1試合(23日午前9時開始予定)で、日本航空石川と対戦する。【川島一輝】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ベンチ入りする選手20人は、えんじ色の選抜旗を持った若林佑真主将(3年)に続き、糸川陽色(ひいろ)内野手(同)の掛け声に合わせて力強く腕を振りながら聖地のグラウンドを踏みしめた。 式を終え、糸川内野手は「思ったより声が響かなかった」と感想を語り、「試合の時は全力で声を出して、チームを支えたい」と話した。若林主将は「観客が入ると球場全体に圧を感じた」と雰囲気を表現し、「緊張より今は楽しみが一番。早く試合をしたい」と声を弾ませた。 監督として初出場した3年前、新型コロナ禍の影響で開会式に参加できなかった島田直也監督(54)は、自身が現役で出場した1987年春以来となるセンバツ開会式。「やっぱり良い所。高校野球の甲子園は選ばれた学校しか来られない、ひと味違う場所」と感慨深げに話した。初戦に向けては「選手たちも雰囲気は分かったと思う。ここからは(実戦を想定した)対応練習をしたい」と語り、気を引き締めた。 ◇形は違うが夢かなった 先導は河井颯祐さん(3年) 「常総学院」のプラカードを持ち行進を先導したのは野球部3年の河井颯祐さん。打撃練習でアンダースローも見よう見まねで投じてみたり、練習試合で積極的にボールボーイを務めたりする献身的な姿勢でチーム内の信頼を集める。2月下旬に松林康徳部長(38)から大役を打診され、「やります」と即答した。 初めての聖地に、「リハーサルと違って観客が入り、緊張とワクワクが混じった初めての感覚だった。これが甲子園なんだと思った」と振り返り、「形は違うが、高校球児として夢がかなった瞬間。目線をずらすことなく、100点の行進ができました」と興奮気味に話した。少し先の目標も明確になった。「夏は制服ではなく、ユニホームで行進に加われるよう、練習したい」