路地裏に潜むイタリアン酒場で、1品390円からの本格派料理を楽しんで!
〈今夜の自腹飯〉
予算内でおいしいものが食べたい! 食材の高騰などで、外食の価格は年々あがっている。一人30,000円以上の寿司やフレンチもどんどん増えているが、毎月行くのは厳しい。デートや仲間の集まりで「おいしいものを食べたいとき」に使える、ハイコスパなお店とは?
教えてくれる人|猫田しげる
20年以上、グルメ誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。各地を転々とした挙句、現在は関西在住。「FRIDAYデジタル」「あまから手帖」「旅の手帖」(手帖好き?)などで記事執筆。めったに更新しない猫田しげるの食ブログ 「クセの強い店が好きだ!」。
2度目でも迷う! 路地裏に提灯だけがともる隠れすぎた店
路地裏中の路地裏と言えるでしょうか、縦にも横にも大きな通りはなく、ランドマークになる建物も近くに見当たらない。ここで飲み会をする時、後から来る人から大体「迷った」と電話があり「またかよ」と思いながらどっかまで迎えに行く……というのが常です。
表に「おでん」の小さな提灯が出ているだけ(イタリアン酒場なのにおでんってのも初訪者を混乱させる)。看板も目立たなすぎる。なぜこんなに分かりにくい場所に店を構えてしまったんでしょう。「あんまり人が来ない路地裏でやりたかった」とマスターの鳥越芳幸さん。まあまあ変わり者ですね!
分かりづらい立地の上に店内が暗いのもポイントです。以前、この店でミーティングをしたところ「暗くて資料が読めへんわ!」と相手に怒られたことがありますが、ここでやろうとした自分が悪いなと反省しました。まあ、あまり顔を晒したくない密会には便利ですが。
意外とマスターは好青年で、しかも元税務課の公務員
マスターの鳥越さんは経歴がユニークで、もともとは泉佐野市の税務課で公務員として働いていました。役所勤めの頃から「コーヒーと料理がおいしいイタリアンをやりたい」と将来像を描いており、週末にカフェのスクールに通学。UCCのラボでもコーヒーの修業を積み、コーヒーマイスターや、イタリアの「IIAC」が認定するエスプレッソの世界基準の資格なども取得。