【松田浩(ガンバ大阪フットボール本部 本部長)インタビュー後編】組織改革で模索する『ガンバらしさ』とは。2024シーズン前半戦レビュー
課題は得点力不足
――チームが好調なので先発メンバーが固定傾向にあります。シーズン後半戦では、怪我人も復帰してきますし、マネジメント的には難しさが出てきます。 「確かに怪我人が戻ってくれば、選手起用のマネジメントは今以上に大事になるでしょうね。ただ、選手たちは成熟した大人なので。個人のエゴよりもチームのことを考えて行動できるか。監督のマネジメント以上に一人ひとりの自覚の部分。強いチームはそうした意識の部分がしっかりしている。そこは難しさ以上に期待もありますよ」 ――技術面における課題はどのように認識されていますか? 「それはやはり得点力不足です。ゲームを支配している割には得点が少ない。チャンスを作れていない訳ではないので、そこは補強なのか、戦術なのか、ここから勝ち点を積み重ねていく上では手を打たないといけないところ。例えば、ボランチは鈴木徳真、ダワン、ネタ(・ラヴィ)の3人でローテーションしていますけど、攻撃的な選手は90分の中で分業制みたいなところもあるので、同じポジションに複数人いる編成は問題ないと考えています」 ――補強に関しては、今後も国籍は意識しない形で行われますか? 「多国籍路線にしよう、欧州路線にしようといったことを狙ってはいません。目指すサッカーがまず存在して、それに合った選手を国籍は関係なく獲得していく。それも代理人からの提案を待つだけではなく、主体的に探す。その結果として、これまで獲得してこなかった国の選手がガンバに加入することもあるかもしれません」 ――本日は長時間のインタビューありがとうございました。シーズン前に掲げた目標はリーグ7位以上。最後に後半戦の目標を教えてください。 「ありがとうございました。目標(リーグ7位以上)達成はマストですね。さきほどお話したチームマネジメントも含めて現状に満足せずに緊張感を維持できるかが後半戦の鍵になると思います」