あんなマルタ、こんなマルタ、ちょっと意外なマルタの姿
Bongu! マルタ共和国在住のNinaです。 突然ですが、皆さんは「マルタ」と聞いて、なにを思い浮かべますか?(ベタな出だしでゴメンナサイ……) 日本では、マルタは語学留学の行先として人気です。英語が公用語で気候も温暖、ヨーロッパ旅行の拠点となり安いうえに物価も安め……ということで、日本を始め、多くの国から英語を学びに留学生がマルタに集まります。 または、透き通った海が綺麗な地中海のリゾートとして、人気の新婚旅行先というイメージもあるかもしれません。 歴史が好きな人なら、マルタ騎士団やマルタ包囲戦、または冷戦終結を象徴するマルタ会談なども思い浮かぶかも(ちなみに、2024年12月3日はマルタ会談の35周年記念日でした)。 もちろん、これらは全部マルタのイメージとして大正解。でも、実はマルタって、他にもいろんな顔を持っているんです! そこで今回は、あまり知られていない、ちょっと意外なマルタの姿を紹介します。
世界記録を打ち立てたマルタ人 2024年9月、あるマルタ人の名前が世界を賑わせました。 ニール・アギウス、38歳。マルタ諸島一周142.3kmを60時間35分4秒という驚異的なタイムで泳ぎ切り、補助なし、かつ潮流を利用しない遠泳の世界最長記録を打ち立てたのです。 2日半、足をついたり、浮き輪につかまったりすることなく、また睡眠も一切取らず、ただひたすら泳ぎ続けたアギウスさん。ライブ中継で多くの人に見守られながら、以前の世界記録を大幅に上回る偉業を成し遂げたのでした。 世界におけるマルタ人の人口は約40万~70万人。夏季オリンピックには1928年以降20回参加を果たしていますが、未だメダル獲得は叶っていません。小さな国だから、スポーツの世界ではなかなか注目されることがないのがマルタです。 そんなマルタ出身のアスリートが、今年、人類の限界に挑戦し、それを見事に突破。アギウスさんは今や世界でいちばん有名なマルタ人かもしれません。