「娘の話を聞くときは、妻の話を聞くように」 人気家族YouTuberに学ぶ、父娘の信頼関係のつくり方
娘から信頼されるパパになるには?
――10歳は思春期の始まりと言われていますが、娘さんからその兆しを感じますか? 娘は今9歳なんですけど、「パパの顔見ると、なんか私イライラしちゃう!」と言われることがあります(笑)。気持ちを素直に伝えてくれるので、まだ助かっていますが。 保育園や学校の先生も言っていたんですけれど、最近の子どもは年齢以上に内面の成長が早いように感じます。様々な価値観に触れる機会が多いからだと思うんですけど、自分の考えをしっかり持っていることに気づかされます。 女の子としての目覚めみたいなものも感じます。寂しさもありますが、成長を実感する嬉しさもあって。納得できる寂しさという感じですね。 ――娘さんはヒロアキさんになんでも話してくれますか? 娘は何か嫌なことがあったとき、まず妻に話をするんです。 彼女の中で「パパにも言ってOK」という条件をクリアすると、僕にも話してくれるようになります。 こちらの状況やコンディションを見て「今は言うのをやめておこう」と判断している節もあって、その辺は大人っぽいなと感じますね。 娘の話を聞くときは、「子どもの話だから」と馬鹿にせず、1人の人間として真摯に聞くことを心掛けています。 大人が小馬鹿にした雰囲気を出したり、発言をしてしまうと、子どもは敏感に察知して「次からはもう言わない」となるので。 なので、僕は娘の話を聞くとき、妻の話を聞くのと同じテンションで聞くようにしています。 「うんうん、そうだよね」と一通り受け止めたあとに、親として発言するというか。 そのおかげか、今でも比較的いろいろ話してくれるなと感じます。 とても嬉しかったのが、娘が好きな人の話をしてくれたことです! この件に関しては、僕から1回プレゼンしたことがあって(笑)。「この家で男なのは俺だけ。男側の意見も必要だと思う」「無理強いはしないけど、話してくれたら、質問には真摯に答えるよ」って。 ――娘さんがお父さんに恋の相談! すばらしい信頼関係ですね。ヒロアキさんが、お子さんを一人の人間として尊重されているのを感じます。 なんでしょう、やっぱりかわいいからじゃないでしょうか。仲良くいたいという気持ちがあるので、自然とそう接しているのかもしれません。 子どもが親に話したことを、親が勝手に親戚に言いふらしてしまう事って結構ありがちだと思うんですが、そういうことは一切ないように気をつけています。 娘には「YouTube関連のことは、小学校で聞かれても答えないでね」とお願いしていて、娘はそれを守ってくれているんです。娘が約束を守ってくれているのに、こっちが信頼を裏切る訳にはいかないので、娘からの相談内容は、第三者に話さないようにしてます。 小学校3年生になって、親と子の関係が「人対人」になってきていると感じます。「育児」ではなくなってきているかもしれないですね。 ――今後、お子さんとの距離感についてはどのようにお考えでしょうか。 お風呂などに関しては、親である私の方から身を引かなきゃいけないというのは感じます。 それ以外に関しては、とりあえずは今まで通りで問題がなさそうです。 毎日「大好き!」とスキンシップを取りに行ってるんですが、意外と受け入れてくれるときもあって。かわいくてしょうがないですね(笑)。 ――世のお父さんに伝えたいことがあればぜひお聞かせください。 今の時代は、社会構造に無理が来ているように感じます。家族を金銭面で養いつつ、家族との時間を作ることが、男性も女性も困難になっています。 だからこそ、一つの仕事に頼らず、副業や複数の仕事で収入を得るなどして、家族との時間を確保できるようにしてほしいと強く思います。 お金は後から何とかなりますが、子どもとの時間は二度と戻ってきません。いくら後から金銭的な補償をされても、失った子どもとの時間は絶対に戻りません。 小さい頃の親子の時間は、子どものその後の人生の基盤になる大切なものだと考えています。 大変だとは思いますが、ぜひ子どもにたくさんの時間を使ってほしいと思います。 (取材・文:nobico編集部 中野セコリ)
おうちごっこ ヒロアキ