敵地フェンウェイでマー君にブーイングは起きない?
ブーイングが起きるは思えない
いよいよ、ヤンキースの注目新人が、因縁の宿敵、レッドソックスの本拠地フェンウェイパークのマウンドを踏む。22日(日本時間23日)、ヤ軍が、昨年オフ、年俸総額1億5500万ドル(約163億円)を投資して獲得した田中将大投手が、“伝統の一戦”に先発する。 ヤンキースvsレッドソックスと言えば、永遠のライバル関係。両軍の戦いは、1920年のベーブ・ルースの金銭トレードを発端に、世紀を超えて続き、数々の名勝負を繰り広げて来た。だからこそ、メジャー4戦目でレ軍の敵地に乗り込む田中に、報道陣から予想されるブーイングについての質問が飛び出し、「一つの音として聞いて、その中で投げるしかない」という田中の答えが紹介されていた。 だが、しかし…。ヤ軍戦前日、オリオールズ戦が行われた21日のフェンウェイパークで番記者たちの言葉に耳を澄ますと、意外な答えが返ってきた。 「それは、どうかな。田中にブーイングが出るとは思えないな。去年、Aロッドに対してもの凄いブーイングが起きたのは、その“理由”があったからさ。ジーターがブーイングされるかい? 黒田がブーイングされるかい? それ程の反応はないんじゃないかな」とベテラン番記者。昨年のヤンキース戦、薬物騒動の渦中にいたロドリゲスが打席に入る度に、ステロイドコールが起きたのとは、状況は違うと説明する。それよりも、地元ファンは、FAでレ軍からヤ軍に移籍したエルズベリー外野手に、大きく反応するのではないか、ということだった。 田中に対して、さほど、ボストニアンの神経が逆撫でされない理由は、もう1つ。昨オフ、新ポスティング制度で移籍した田中について、レ軍のチェリンンGMは「代理人とざっくりとした話はした」と語るに留まり、正式なオファーは出していない。つまり、争奪戦で敗れて、憎き宿敵に奪われた訳ではないのだ。コアなレ軍ファンは、その辺の事情は熟知しているので、大風呂敷を広げた投資が妥当なものか、“お手並み拝見的”な見方なのかもしれない。