2024年元日、洗濯機の中のような激しい揺れが…能登半島地震で在住漫画家が体験した恐怖
各自が迅速に動けたワケは
体験したことのない大地震に硬直しながらも、その後まえださん一家は迅速な行動に出る。七尾市に「津波警報」が出て、高台避難の市内放送がかかる中、各自が迅速に行動を開始するのだ。 ――地震直後、ご家族みなさんが各々に素早く行動されているのは、普段から「地震」や「津波」を話題にされていたからでしょうか。あのようにてきぱき動くためには、日ごろどんなことが必要だと思われますか。 「石川県能登地方はここ数年、地震活動が活発でした(能登群発地震)。緊急地震速報もよく鳴るし、関連の県内ニュースも多かったですね。地震の話題は自然と多くなっていたかと思います。 ですから、特に話し合いはしていなかったのですが、「緊急地震速報が鳴ったら、すぐ外に出る」は、自然と徹底されていました。 津波に関しては東日本大震災のニュース映像が色濃く残っているうえ、海も近いので危機感は持っていました。 自然災害が起きたら……ということを頭でシュミレーションしてどう動くかを、決めておいたほうが素早く動けると思います。あとは避難経路や避難場所の確認も大事だと思います」 ◇山と海、美酒美食に恵まれ、日本が誇る観光スポットや伝統行事も豊富な能登半島での穏やかな正月を打ち砕いた地震。 建物の倒壊や津波の被害などで死者は470人以上に (災害関連死含む)及ぶという。 家族全員で避難に向けて行動を開始したまえだ家は無事、避難先へと逃れられるのか。第2話「道路は隆起、ひび割れ、陥没…高齢の祖父母を連れ、向かった避難先で起きた想定外のこと」に続く。
FRaU マンガ部、まえだ 永吉