ずっと「子どもを産みたいと思えなかった」バービーが妊娠を発表するまでの気持ちの変化
フォーリンラブのバービーさんが芸人として、ひとりの女性として、モヤモヤしたことや疑問に思ったことなどと向き合い、自らの言葉で本音を綴っているFRaUweb連載「本音の置き場所」(毎月1回更新)。今回は、昨日5月30日に第一子妊娠を発表したバービーさんに本連載でも妊娠の報告をしていただきつつ(おめでとうございます! )、妊娠・出産に全く前向きになれなかった自身の気持ちの変化についてお伝えした過去の記事を振り返り、現在の気持ちを率直に綴っていただきました。 【写真】第一子妊娠を発表したバービーさんのオリジナリティ溢れるマタニティフォト
自分が子どもを産んでいいのだろうか
2021年に、【バービーがこれまで「子どもを産みたい」と思わなかった理由】というタイトルで記事を書いた。 それから3年、2024年5月末の今、私は妊娠し、安定期に入った。今回はその心の動きを伝えたいと思う。 妊娠は完全なるコントロールができない事象。タイミングや人によって、恐怖だったり、喜びだったりする。子宮を着脱式にして思い通りにできたらいいのに。生理が重い私にとって、いつも避妊などの妊娠対策は最重要課題だった。 子どもを望む人生なのか、望まない人生なのかはっきりとした答えがある人はいい。私はずっと、どっちつかずでいた。妊娠に怯えながら将来の妊娠に備えて、子宮の疾患にもできるだけ温存の方向性を示したり、卵子保存してみたり。 気持ちと答えがはっきりせずとも、「子どもを産みたい」という積極的な覚悟も、「子どもを産まない」という覚悟も決めることだけはできずにいた。 産みたいと思えずにいた理由は前述の記事で詳しく書いたが、簡単にまとめると、自分が産める、産めないにかかわらず、「そもそも自分が産んでいいのだろうかと感じてしまっていた」ということだ。
妊娠・出産に前向きになった3つの理由
記事を振り返ってみると、私は「子どもを産む」ことに前向きになっていった理由が3つあると書いている。 1つは、独身時代から結婚・出産を近くで見てきた菊地亜美ちゃんの存在だった。今や「ママ特化型バラエティ」などの番組も出てきて、バラエティをやりながら、子育ての話を楽しくできる場や人が増えた。 だが、たかだか3年前は、ママタレに対して「ママなんだからママらしくしてね」という空気感があったように感じる。そんな中でも変わらずギラギラしていた亜美ちゃんが眩しく見えた。 そして最近は、お子さんを産んでも本業やそれまでのお仕事が「ママ」という肩書きで覆い隠されることは以前より少なくなったのではないだろうか。私も、現場や初対面の人に「結婚してますか?」「お子さんいますか?」と聞くことはなくなった。 世の中に子持ち様、おひとり様論争はあれど、私の場合は、詮索されずにサラリと、子どもを産む・産まない決断をしてもいい時代になったのだなぁと思うのだ。 もう1つは、働き方の変化や、結婚したことによる「収入の幅が増えた」という安心感。そして3つ目が、自分自身が「もっと生きたい」と思えるようになったことだ。 この3つ目が、なにより自分にとって大切だった。当時、こう書いている。 『つまり産みたいと思えずにいた大きな理由は、私自身が生きたいと明確に思えずにいたこと。大切なのは、自分自身の存在を認めることだったのではないか』 そう思えるまで、時間がかかってしまった。もちろん自分のやりたいことを実現していくことも大切だったが、こう思わせてくれたのは、応援してくれる人だったり、人生のパートナーだったりする。