競馬、カレー作り、忍者……全国のユニークなマラソン大会
●伊賀上野シティマラソン(三重県)
東京マラソンはランナーが思い思いの衣装を身にまとって参加することでも知られています。好きなアニメのキャラクターや話題の人物に扮したランナーが沿道の観客を楽しませていますが、もっと変わったコスプレを楽しみたい人は「伊賀上野シティマラソン」に注目してみましょう。 伊賀流忍者の発祥地である三重県伊賀市。毎年11月の最終日曜日に開催されるこの大会は、主催者側から忍者の衣装の貸し出し(有料)があります。当初は赤と黒だけだったものが、好評につきピンクや黄色、青などを追加。現在では全12色の衣装を用意しています。 コースは伊賀上野城を眺望する城下町。まさに忍者になった気分で、マラソンを楽しめます。伊賀の里には多くの温泉があるので、大会終了後は「かげろうお銀」(由美かおる)気分でゆっくり湯船に浸かり、完走の疲れを癒してみては?
●八幡川リバーマラソン(広島県)
土やアスファルトの上を走るだけがマラソンではありません。広島県広島市の八幡川で開催されている「八幡川リバーマラソン」は、文字通り川の中を走る大会です。 水の抵抗を受けながら走るので、地上とは比べ物にならないほどつらいそう。想像しただけで過酷なレースですが、2011年には大会の継続性や事前に行う河川クリーンキャンペーンとの組み合わせによる環境への配慮が評価され、「地域・スポーツ振興賞」の最優秀賞に輝きました。 小学3年生以上なら誰でも参加することができ、「三世代交流リレー」や「八幡川リバーリレー」などチーム戦も用意されています。毎年7~8月に開催されているので、水の中に飛び込んで暑さを忘れたい人におすすめです。
●伊平屋ムーンライトマラソン大会(沖縄県)
最後はちょっぴりロマンチックな大会をご紹介。沖縄県最北端の離島、伊平屋島で毎年10月に開催されている「伊平屋ムーンライトマラソン大会」は、全国でも珍しい夕方から夜にかけて行われる夜間の大会です。 満月の夜に島をグルリと一周するコースで、東シナ海に沈む夕日や満天の星空を眺めながら走ることができます。また、日没からスタートするため体力の消耗が少なく、日焼けの心配もないので女性にも人気だとか。 参加者には前夜祭と後夜祭が用意されており、舞踏や地元の特産物を楽しめたりします。とても魅力的なマラソン大会ですが、那覇から車で2時間+最寄りの港からフェリーで80分と、会場にたどり着くまでがとにかく大変! フェリーの予約がいっぱいになってしまうそうなので、早めの準備が必要です。 全国各地のユニークなマラソン大会を見てみると、その地域の特色を生かしたしかけが多いことがわかります。実際に参加してみることで、その地域ならではの魅力が見つかるかもしれません。 (播磨谷拓巳/ノオト)