学術会議の任命拒否問題で学者が会見(全文2完)世論の評価が今後を左右
日本学術会議が推薦した候補のうち6人を菅義偉(よしひで)首相が任命しなかった問題で、候補だった早稲田大の岡田正則教授ら4人が、23日午後から外国特派員協会(東京都千代田区)で記者会見を開いた。 【動画】学術会議問題 任命拒否の早大・岡田教授ら4人が会見(2020年10月23日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは小池都知事「学術会議問題 任命拒否の早大・岡田教授ら4人が会見(2020年10月23日)」に対応しております。 ◇ ◇
科学者と軍事研究の関わりをどう考えるのか
朝日新聞:朝日新聞の編集委員をしております佐藤と申します。先生方、今回貴重なお話をお聞かせ願いましてありがとうございます。芦名先生からもちょっとご指摘あったんですけれども、私も政府、自民党からの声を聞いていると、今回の任命拒否について学術会議が2017年に出した軍事的安全保障研究に関わる声明、これがどうも遠因になっているような印象を強く受けています。ただ一方で民生技術と軍事技術、この境目がなかなかあやふやになっている中で、科学者と軍事研究の関わりについてどのようにお考えになっておられるか、この点についてどなたでも構いませんのでお答え願えますでしょうか。ありがとうございます。 司会:OK. Who want to take this question? 松宮先生、どうぞ。 岡田:2017年の学術会議の声明ですけれども、私は関わっていませんので、私個人の見解を述べさせていただきます。軍事研究はきちんとやるべきです。ただし、自主・民主・公開という原則の下でやるべきです。声明を出した際の一番の問題点は、軍事研究のスポンサーが兵器技術に結び付けようという点でした。世界の中で軍縮とか平和をつくっていこうとするならば、みんなが公開で軍事技術をきちんと研究して、世界の中で兵器に使われないような技術として相互に点検していく、そのような体制が必要だと思います。ですから外務省とか、あるいは国連に委託してきちんと軍事研究を推進すると、こういうことなら誰も反対しないと思います。日本政府はそのような立場に立って、この種の研究もきちんと進めていただきたいと思います。以上です。 司会:小澤先生と芦名先生、もし何かあれば声を上げていただけると、ちょっと私のほうから今、普段お顔が見えていない状態ですので、声を上げていただければそちらのほうにお話ししていただくことができますので、すいませんが、もしあれば声を出してください。 小澤:小澤です。私から。 司会:じゃあ小澤先生、どうぞ。