新幹線で絶品寿司…プロレスまで…!客が殺到する驚きの企画が続々
リニア新幹線開業への道~トップは何を語る?
JR東海が社運をかけるビッグプロジェクト「リニア中央新幹線」。 リニアは磁石の「反発し合う力」と「引きつけ合う力」を利用して車両を浮かせ、超高速で走らせるシステム。最高時速は500キロに達し、東京~名古屋間を40分で走ってしまう。 「便利になります。より多くの人が交流し、イノベーションが生まれる。社会や経済に大きなインパクトがある」(丹羽)
南海トラフ地震に備え、東海道新幹線とは別の大動脈を作っておく狙いもある。 しかし、2024年3月、国土交通省のモニタリング会議に出席した丹羽は「静岡工区が名古屋までの開業の遅れに直結している」と語った。環境に影響が出ると、静岡県が工事に難色を示し、話が止まっているのだ。 さらに最近、気になるニュースがある。リニア中央新幹線の岐阜県内のトンネル工事の現場周辺で地下水の水位が低下し、ため池や井戸の水が枯渇するという現象も起こり、住民の不安が広がっている。JR東海は上水道を引き込むなどの対策に追われた。 そんな中、これまで着工を認めなかった静岡県の川勝平太前知事が突如辞職。新たに選ばれた鈴木康友知事は、課題はあるとしながらも、「重要なプロジェクトと認識し、推進していく。一つ一つの課題をクリアすることによってプロジェクトの推進に道が開ける」と語った。 「リニア中央新幹線」について、丹羽はスタジオで次のように語っている。 「静岡工区については、大井川の水資源ですとか、南アルプスの自然環境に影響が出るのではないかという懸念を地域の方々がお持ちです。その懸念に対して、国で有識者会議を開き、専門家の方々が科学的、工学的に議論して報告を出していただいた。コミュニケーションを取りながら、地元の方々にしっかり説明をしてご協力、ご理解を得ていきたい」
神奈川・相模原市。リニア中央新幹線の駅の一つ「神奈川県駅」(仮称)の工事現場のすぐそばに、2024年3月「FUN+TECH LABO」がオープンした。 JR東海が作った、イノベーションを生み出しリニア沿線地域の価値を高めるための施設だ。 大成建設ら六つの会社や自治体などが参加し、連携しながら未来の事業の研究開発を進める。その中には現地に研究施設を持つ「JAXA」もいる。オープン初日は地域の人たちに施設を開放。遠隔操作で月面探査を体験したり、VRで月面に降り立ったりした。 「今まで宇宙に関心がなかった企業が関心を持ってくれる。他の産業と接点を広げていくという意味で大きな期待をしています」(「JAXA」理事補佐・新田浩史さん) ※価格は放送時の金額です。 ~村上龍の編集後記~ 「貸切車両パッケージ」でプロレスをやり、話題になった。ゲーム会社やアニメからの半信半疑の企画をやるようになった。それまでは「ビジネス利用の利便性を高める」を主にやってきたが、コロナ禍で東海道新幹線の客は9割減に。それだけでよかったのか、危機を感じた。「誰も止めないから考えてみよう」社員のやってみたいという声を現実化した。2024年3月期の売上高の7割を東海道新幹線が占める。そういった会社がプロレスをやった。小さな巨大企業を目指している。個人的にはワゴン販売が終了したのが寂しい。 <出演者略歴> 丹羽俊介(にわ・しゅんすけ)1965年、愛知県生まれ。1989年、東京大学法学部卒業後、JR東海入社。人事部長、広報部長、総合企画本部長を歴任。2022年、副社長就任。2023年、社長就任。 ※「カンブリア宮殿」より
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