トレンドの宝庫「アットコスメトーキョー」を視察!トレンドの見つけ方を探る
また「メノポーズ」という言葉の普及により、さまざまな商品やサービスとともに市場が活性化する兆しをみせている。一方で、若い世代はメンタルヘルスに注目。それに対応するビューティの売り場や商品も登場している。平均寿命と健康寿命には10年ほどの差があり、各社は「ウェルビーイング」という言葉を掲げて新たな商品開発に取り組んでいる。
4限目
クチコミ傾向が示すビューティトレンドと店舗視察発表会
4限目はDAY1にも登壇した、アイスタイルの西原リサーチプランナーと原田リサーチプランナーが再度登壇し、「アットコスメベストアワード 2024 上半期新作ベストコスメ」の結果から読み解くビューティトレンドを解説した。集計対象クチコミ件数が前年比1.07倍だったのに対し、集計対象アイテム数が同1.02倍だったことからは人気商品にクチコミが集中していることがうかがえ、消費者の「買い物で失敗したくない」ニーズが表れていると分析。全体傾向としては上位10商品中7つがスキンケアで、中価格帯はなくプチプラかデパコスの二極化が進んでいることが浮き彫りになった。一方で、「ミドルコスメ」と称する中価格帯コスメのクチコミワード出現傾向は前年比3.6倍と逆襲の兆しも。消費者からは、「価格と品質のバランスが良い」「高級化粧品と似た成分や技術を搭載している化粧品がある」などの評価を得ている。
後半では、DAY1の「アットコスメトーキョー」店舗視察を経てディスカッションを行った。参加者から「“成分推し”や美容医療着想の商品は今やありふれているが、どのように差別化を図っていく?」と問われると西原リサーチプランナーは、「感度の高い層はすでにキャッチしていても、トレンドが一般化するには10年かかるといわれている。若年層はどんどん新商品に目移りしていくが、情報収集力が比較的低い50歳以上に届くまで密度高くやっていかないと市場は形成されない。“成分推し”はエイジングケアとも相性が良いので、高年齢層によりアプローチできると思う」と回答。ビューティトレンドがファッションや社会とどう関わり、交わっているのかについて幅広く考察した。セミナー終了後にはコミュニケーションの場として、登壇者も参加するミートアップを開催した。