スパイスマニアと東京・大久保の専門店へ。知っておくと役立つスパイスの選び方と使い方。
3.珍しいミックススパイスで、 いつもの料理が変わる。
南アジアの食材店では、ガラムマサラのほかタンドールチキンやモモ、ビリヤニ用ミックスもそろい、ブレンドの妙が楽しめる。アヌさんのアドバイスでは、ミックススパイス同士をさらにブレンドしても香りの相乗効果が楽しめるそう。ベンガル地方の〈パンチフォロン〉は、ホールのスパイスミックス。次のページで使い方の一例を紹介しているので参考に。中国食材店では〈十三香(シーサンシャン)〉を試してほしい。八角、花椒、桂皮、陳皮、しょうが、クミンなどを合わせた、すっとする漢方薬のような複雑な香りで、肉、魚のから揚げによく合う。
マムさんのおすすめスパイスSHOP in 大久保
新大久保アジアンマーケット 南アジアの食材のほか、ベトナム、ミャンマー、タイなどのハーブ、調味料、生鮮、肉や魚の冷凍なども扱っている。 東京都新宿区百人町1・10・13 1F TEL.03・6279・3485 営業時間:8時~21時 無休
ジャンナット ハラルフード新大久保 通称「イスラム横丁」にある。店の横でスパイスを小分けしている。「少量買えるのも、手頃な値段もうれしい」とマムさん。 東京都新宿区百人町2・9・1 1F TEL.03・3366・6680 営業時間:10時~24時 無休
中国物産 海羽(ハイユー) 新大久保店 調味料、生鮮、冷凍食品、乾物など幅広い品ぞろえ。南アジア食材店にはないローリエはここで。〈香叶〉〈香葉〉などが中国名。 東京都新宿区百人町2・11・25 新戸山ビルB1 TEL.03・6908・8934 営業時間:10時~21時 無休
買ったスパイスで、本格エスニックに挑戦!
香りを引き立てるコツを知って、スパイスの風味を味わい尽くそう。炒ったり、油やゆで汁に香りを移すと料理の味がぐんとレベルアップ。
大根アチャール
南アジアの辛い漬物、アチャール。スパイスのテンパリング効果を堪能できる一品。ごまも炒り直すと香ばしさが増して、スパイスのような効果を発揮。 【材料(2~4人分)】 大根250g 塩小さじ1と1/2 A[白炒りごま大さじ2、チリパウダー小さじ1、ターメリック小さじ1/2、塩ごく少々、レモン汁1/6個分] フェヌグリーク小さじ1/4 太白ごま油(または米油)大さじ3 【作り方】 1.大根は、1cm弱角、5~6cm長さの棒状に切り、塩をまぶして重石をし、常温で4時間~一晩おく。 2.Aの白ごまは、軽く炒り直してからすり鉢で粗くする(厚手のビニール袋に入れ、上から麺棒などを転がして潰してもいい)。 3.大根を軽く絞り、水気をふき取る。耐熱容器に入れてAをまぶす。 4.太白ごま油を小鍋に入れて弱火にかけ、油が温まったらフェヌグリークを入れる。真っ黒になって香ばしい香りがしたら、油ごと3の大根に一気にかけて全体を混ぜる。 *できあがりを一晩おくと味がなじむ。1週間は保存可能。発酵が進んでうまみが増すことも。