「成長期の食事管理はJリーガーより大変だった」料理研究家・黄川田としえ 食で支えた娘はテニスでプロ志望
私自身も娘がテニス漬けの日々を送るようになってから、どういうものを食べさせたらいいのか最初はすごく悩んだので、同じような状況のご家庭向けに、成長期の子どもの体づくりについて発信して役立ててもらえたら嬉しいですね。 ── 料理家として、今後やってみたいことはありますか? 黄川田さん:長期的には、趣味としてスポーツを楽しむ幅広い年齢層の方に向けて、健康的なスポーツと食の関係を伝えていけたらいいなと思っています。暮らしの中で楽しい食事や食卓づくりを提案するのが自分らしいのかな、と漠然と考えています。
仕事については、私だからできること、自分らしいことって何だろうというのは常に模索していますし、今でも考えます。でも“自分らしさ”って意外と自分ではわからなかったりしますよね。普段やっていることを周囲から「それいいね」「おもしろいね」「もっと知りたい」と言っていただくうちに仕事の道筋ができたところもあるので、「自分が好きなこと、おもしろいと思うことが私らしく見えているんだな」と、やっと最近思うようになりました。子育ても自分のことも、あまり人と比べないように。SNSの発信も、自分が楽しんでやっていることが結果的に誰かの役に立てばうれしい、というスタンスで続けています。
PROFILE 黄川田としえさん きかわだ・としえ。料理家。子ども向けの料理教室や食育ワークショップを開催する「tottorante」主宰。のべ5000人以上の子どもたちに料理を教えてきた。著書に、『ホットプレートひとつでごちそうごはんができちゃった100』(主婦の友社)など。夫は元Jリーガーで、一男一女がいる。娘の莉子さんはグランドスラム出場を目指して国際大会に挑戦中。 取材・文/富田夏子 写真提供/黄川田としえ
富田夏子