どうする立憲民主党? 来夏参院選で野党共闘「候補一本化なら29勝3敗」大勝予測の衝撃
やはり、野党候補の「一本化」がカギのようだ。 共同通信社は29日、今回の衆院選比例代表の票数を基に、来年行われる参院選の試算を発表。それによると、立憲、維新、国民、れいわ、共産、社民の6野党が候補を一本化すれば、全国に32ある1人区で、与党は3勝29敗になるという。自民、公明がボロ負けするという衝撃的な数字だ。 【写真】国民民主党に突然“モテ期”到来…与野党の“誘い”に玉木代表ハイテンション 最大の問題は、こうした野党共闘が実現するかどうかだ。今回の選挙で大幅に議席を増やした立憲民主党と国民民主党。その後ろ盾である日本労働組合総連合会(連合)の芳野友子会長は、28日の会見で「共産党と候補者調整をしたり、共に闘ったりした(過去の選挙の)結果を見ると、共闘しなくてもやはり勝てる」と発言している。 「野党共闘は必要ない」という主張だ。 しかし、野党候補の一本化が功を奏しているのは明らかだ。今回の衆院選、実質的に共闘の枠組みができていた新潟では立憲が全勝。宮城も5区以外は全勝だった。一方で、野党候補が乱立してしまった東京24区は、7533票差で裏金議員の萩生田光一元政調会長の当選を許してしまった。 野党共闘が実現しなかった前回の参院選は、1人区は自民党が28勝4敗。野党は惨敗している。 ■連合は“共産党アレルギー”だが… もし、共産党を含めた候補の一本化をできなければ、また来夏の参院選も野党は大敗する恐れが強い。 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。 「今回の選挙結果は、裏金といった自民党の敵失や、その実態を明らかにした赤旗砲など共産党によるところが大きかった。議席を伸ばした野党はそのことをしっかりと自覚するべきです。そのうえで立憲民主党はおごることなく、野党のまとめ役にならなければならない。1人区は小選挙区的な色合いが強く、共闘が実現し、一騎打ちの構図になれば勝ち馬に乗るバンドワゴン効果も期待できる。幸いにも衆院選とは違い来年の夏まで時間があるので、今から腰を据えて調整に取り掛かるべきです」 立憲はゆめゆめ調子に乗ってはならない。 ◇ ◇ ◇ 内閣支持率にほくそ笑み、事と次第によっては「石破おろし」に動くとの観測が広がっていた高市早苗前経済安保相だが、高市一派も漏れなく惨憺たる状況。関連記事『【もっと読む】自民・高市一派は衆院選28敗に終わる…全国サナエ行脚も虚しく「石破おろし」ご破算の目』では衆院選後の“構図”と今後などを詳報している。