「成長期の食事管理はJリーガーより大変だった」料理研究家・黄川田としえ 食で支えた娘はテニスでプロ志望
食育インストラクターで料理家の黄川田としえさん。ご主人は元Jリーガーで、高校3年生の娘さんはテニスのプロ選手を目指して国際大会でも活躍中と、アスリートを支え続ける食卓の様子が注目を集めています。料理初心者だった結婚当初からアスリートを支えるまでに至った経緯について聞きました。(全2回中の1回) 【写真】「やっぱり違う」アスリートを育てた黄川田としえさんの“羨ましい”ふだんご飯(全8枚)
■ワークショップをしながら企業に飛び込み営業 ── 料理家として活躍されている黄川田さんですが、異色の経歴の持ち主だそうですね。料理家になった経緯について教えてください。
黄川田さん:大学卒業後、半年ほどで結婚。夫(元サッカー選手・黄川田賢司さん)が札幌のチームに所属していたため、北海道で生活を始めました。北海道では、その後テレビの制作会社に所属し、ヘアメイクの仕事をしていたんです。アナウンサーやゲスト出演者のヘアメイクを担当していましたが、手が空いた時間に制作もお手伝いすることになり、情報番組のADのような仕事もするように。情報番組のなかでも料理コーナーが特に楽しくて、そのうち料理コーナーのディレクターになりました。そのころには、ヘアメイクよりも制作のほうがメインになっていましたね。
当時の仕事内容は、料理コーナーを担当する料理家の先生と相談しながら毎週のテーマや紹介する料理の内容を決め、番組を進行することでした。先生とやり取りするうちに食べる相手や季節に合わせてレシピを考える料理家の仕事を魅力的に感じ、「私もやってみたい」と思うようになりました。 ── テレビの情報番組制作の仕事を通して、料理家の仕事に関心を持たれたのですね。 黄川田さん:そうです。ちょうどそのころ、夫はサッカー選手を引退。料理を通してプロスポーツ選手を支えることの大切さを痛感した経験をしたことも料理家を目指した理由のひとつです。また、長男が生まれ「食というのは年代や性別に関わらず体を内側から整えるのに重要だ」と感じたことがあり、食に関わる仕事をメインにしたいと考え始めました。