外国人旅行者が“子供の頃から憧れていた”日本で「感動したこと/残念に感じたこと」
インバウンド需要に沸いている日本。観光地はもちろん、大きな都市ではどこに行っても外国人の姿が目に入ってくるが、日本に住み、インフレ&物価高の影響を大きく受けている日本人からすると「日本の何がそんなに良いのか?」と疑問に思ってしまうだろう。 そこで、すこし日本にゆかりのある外国人に「日本の印象」を聞くことで、我々が忘れかけていた日本の素晴らしさに改めて気づくことができるかもしれない。 ⇒【写真】マツダミュージアムにて、スポーティーなフォルムの初代サバンナRX-7と ブラジル北東部に位置する常夏の街・フォルタレーザ在住のハファエル・ヒベイロさん(38歳)は、子供の頃から憧れていた日本を、昨年12月から28日間にわたって初めて訪れた。 10都県を巡る旅行を事前に1年半かけて計画。羽田空港到着後に新幹線で真っ先に向かったのは広島県のマツダミュージアムだった。 ヒベイロさんはカーマニアなのだろうか? 「マツダのサバンナRX-7をどうしても実際に見たかったんです。なぜって特撮ヒーローのジャスピオンが乗っていたからなんです!」 そう、ヒベイロさんはガチな特撮ヒーローおたくなのだ。
地球の反対側で日本の特撮ヒーローがブームに
ヒベイロさんが2歳だった1988年にブラジルで放送が開始された「巨獣特捜ジャスピオン」は、後に続く特撮ドラマ放送の大ブームの先駆けとして、地上波で何度も再放送された。そのため、現在30代半ばから40代のブラジル人の多くが、子供時代に夢中になった経験があるのだ。 ジャスピオンのほか、「世界忍者戦ジライヤ」「仮面ライダーBLACK」など日本以上にブラジルで高い人気を誇った作品は少なくない。 「サバンナRX-7は、『仮面ライダーBLACK RX』『大戦隊ゴーグルファイブ』『バトルフィーバーJ』などにも登場しました」とヒベイロさんの特撮ドラマに関する知識は底が知れない。 マツダは特撮ドラマの制作に車体を数多く提供してきた。番組エンドロールに表記された同社ロゴマークは、少年時代のヒベイロさんの脳裏にしっかりと刻まれたそうだ。広島では、原爆投下の惨劇を今に伝える平和記念公園にも足を運んだ。