【中国】BYDの24年新車販売、上汽抜き国内トップ
「新エネルギー車(NEV)」大手の比亜迪(広東省深セン市、BYD)は2日、2024年の新車販売台数(速報値)が前年比41.3%増の427万2,145台だったと発表した。同社の過去最多を更新したほか、長く中国自動車最大手の座にあった上海汽車集団(上汽集団)の年間販売(約401万台)を超えて、グループ企業を含めた国内メーカー別販売台数で初めて首位に立った。中国でのプラグインハイブリッド車(PHV)の需要取り込みが奏功した。 BYDの23年販売(約302万台)は、上汽集団傘下の自主ブランドメーカー、上汽集団乗用車の同年販売(約99万台)を上回っており、企業単体では既に上汽集団を超えていたが、24年販売は合弁メーカーなども含めたグループ全体でも上汽集団を上回った。 BYDによると、24年販売は前年に続き、中国自動車市場の企業単体、同市場のブランド別、世界NEV市場でそれぞれ最多を記録し、販売3冠を達成した。 NEVは電気自動車(EV)、PHV、燃料電池車(FCV)を指す。ただBYDはFCVを生産、販売していない。 BYDは24年の販売目標を当初設定していた360万台から400万台に上方修正したとされるが、いずれの目標も達成した。 BYDの24年の乗用車販売は41.1%増の425万370台。内訳はEVが12.1%増の176万4,992台、PHVが72.8%増の248万5,378台だった。商用車は89.2%増の2万1,775台で、うちバスは18.6%増の5,580台。 24年の乗用車の海外販売台数は71.9%増の41万7,204台だった。 ■EVの年間販売でテスラに迫る BYDのEVの年間販売は米EV大手テスラ(178万9,226台、引き渡しベース)に約2万台差に迫り、世界2位の座を占めたとみられる。 第4四半期(10~12月)のEV販売に限定すると、BYDは59万5,413台で、テスラの49万5,570台を上回った。 ■12月販売も50万台超え BYDの24年12月の販売台数は前年同月比51.0%増の51万4,809台。3カ月連続で50万台を超え、単月販売の最多記録を更新した。同月の乗用車の海外での販売台数は前月比84.5%増の5万7,154台だった。 生産台数は、24年通年が前年比41.3%増の430万4,073台、24年12月が前年同月比51.0%増の46万6,441台。