その履き方、間違っているかも!? 意外と知らない「ランニングシューズ」の履き方や選び方を専門家が解説
ランニングを始めようと思ったとき、一番迷うのがシューズ選びだろう。ランニングシューズコーチの衛守篤さんによると「自分に合うランニングシューズが知りたい、という方が多いですが、”自分の足に合うシューズを選ぶ” ”正しく履く”ことが大切。履き方が正しくできていなければ、結果的に足に合わないシューズになります」とのこと。 【写真】あなたの足のタイプは?足のタイプと見分け方 今回は衛守さんに初心者向けランニングシューズの正しい選び方から履き方まで、教えてもらった。 ▼衛守 篤(えもり・あつし)さん シューズフィッティングアドバイザー大阪でのシューズ販売を約4年経験後、現在は東京・千葉を拠点に移し活動中。
柔らかすぎるソールは注意? ランニングシューズの選び方
衛守さん 曰く、最近のランニングシューズは多種多様になって選び方も難しくなってきて、主流は厚底クッションを使用したものだという。しかし、柔らかくて厚底があるがゆえの注意点も……。詳しくは下記の選び方をチェックしてみて。 ▼(選び方のポイント①)ソールは比較的硬めのものがおすすめ ランニングは片足着地動作の連続で、着地時は足元が不安定であり、柔らかすぎる厚底シューズを履くことで不安定感が増してしまう可能性がある。 具体例を挙げると、柔らかい砂浜の上でジャンプしたときは足が沈みやすく不安定になるが、反対にアスファルトの上でジャンプすると、砂浜に比べて足が沈み過ぎず安定するのと同じ。 ▼(選び方のポイント②)足首・踵のホールド感が高いものを選ぶ 最近のシューズは軽量化のため、安定化やホールド感を高めるための補強材が使用されることも減った。そのため、しっかり足首と踵をホールドしてくれるかが大事になる。
ランニングシューズの履き方
(履き方①)まずは紐を解くところから始める シューズを足にフィットさせるには、シューズを脱ぐ時に紐を解くところからスタート。蝶々結びの所だけではなく、前足部の紐の部分まで解くようにしよう。 足は日によってサイズや形状が異なるので、次にシューズを履く時にその時の足の状態に合わせて靴紐を調整し、フィットさせることができる。さらに、シューズ自体の寿命を長持ちさせる効果も◎。 (履き方②)シューズを履く時のポジション 1.踵を合わせる シューズに足を入れたら、まずは踵をシューズのヒールカップにフィットさせるために、地面に踵をトントンとさせることがポイント。シューズの中に足が真っすぐ入るようにするためにも、踵の場所が動かないように固定させることが大切。 2.脚の向きを揃えて履く 股関節の中心と膝のお皿の中心、足の人差し指ができる限り一直線の状態を保ち、靴紐を結んでいこう。膝が内に入った状態だと、ヒールカップと踵がフィットしなくなり、靴の中で足が斜めに入ってしまうことになるから注意。 3.足が“非荷重”の状態で履く 足全体に体重が乗っている状態でシューズを履いてしまうと、土踏まずが低下したままホールドされてしまうので足の癖が出てしまう危険が。 足が地面に着地する時と離れる時では足の形状が変化する。足の動きの変化に対応するように、シューズを履くときは踵が地面に着いている状態でつま先を上げて、荷重がかからない状態で履くのがおすすめ。 この時の注意点は、つま先を上げることを意識してしまって、前すねやふくらはぎに力が入らないようにすることが大切。 (履き方③)靴紐を結ぶ・締める 靴紐を結ぶ時のポイントは、足のどこに紐が通っているかを踏まえて靴紐を結ぶこと。 シューズによって、靴紐を通す穴の数が異なっていたり、靴紐の通る位置(足指辺り・土踏まず辺りなど)が異なるため、靴紐の強度を調整しながら締めていくことが必要。 足全体を同じ強度できつく靴紐を締めることや、緩めに履くことはランニング時の足のトラブル発症や、パフォーマンス低下に影響するから控えよう。