決戦直前に“ファンの笑顔”で一致団結「カープやサンフレに負けたくない」広島は感謝のB初優勝
■「試合前に選手たちへ見せた」
5月28日、Bリーグの年間王者を決める「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2023-24」第3戦が行われ、広島ドラゴンフライズが65-50で琉球ゴールデンキングスに勝利。Bリーグ創設8年目にして、初めてB2経験のあるクラブが年間王者に輝いた。 【動画】“広島一丸”7700人がスタジアムに集結!優勝の瞬間から「広島」コールまで…実際の映像 1勝1敗で迎えた最終決戦の会場は、広島のホームアリーナから670キロ離れた横浜アリーナ。現地で1万2209人が熱視線を送った試合は、立ち上がりから広島が主導権を握り、一度も逆転を許さない盤石の試合運び。最後はワイルドカードからの下克上を掲げる広島が、前年王者の琉球を突き放すようにして頂点まで駆け上がった。 広島の指揮をとったカイル・ミリングヘッドコーチは、試合直後の場内インタビューで「1、2、3、勝ちじゃけぇ!勝ちじゃけぇ!勝ちじゃけぇ!」と、お馴染みの掛け声でファンに優勝を報告。Jリーグ・サンフレッチェ広島の本拠地であるエディオンピースウイング広島で開催されたパブリックビューイングに集まった7700人のファンも「勝ちじゃけぇー!」と歓声を上げた。 アメリカ出身で現在49歳のミリングHCが広島にやってきたのは、B1昇格2年目で新型コロナウイルスの影響が残っていた2021-22シーズン。「私がHCに就任した3年前は観客席が半分空いているようなサンプラザホールで試合をしたこともありました」と、懐かしむように振り返りつつ、「そういった中でもスタッフや選手たちは信じ続けてやってきたし、ファンのみなさんも私たちを信じてサポートし続けてきてくれたからこそ、こういった成功を成し遂げられたんじゃないかと思います」と、感謝の思いも込めながらクラブの歩みを回顧。 優勝を決めた28日の第3戦直前には、「西谷(亮一)アシスタントコーチがモチベーションビデオを作ってくれて、試合前に選手たちへ見せた」といい、「その映像にはファンのみなさんの写真や、ファンの皆さんの笑顔が詰め込んでありました。今日は『ファンために戦おう』と声をかけて選手たちを送り出しました。皆さんが諦めずにサポートしてくれたからこそここまで来れたので、本当に感謝の思いしかありません」と、熱戦の舞台裏を明かした。