北九州市で「九州宇宙ビジネスキャラバン2024」開催 九州で高まる宇宙ビジネス参入への機運
2024年8月22日、福岡県北九州市の北九州国際会議場にてビジネスネットワーキング型の産学官イベント「九州宇宙ビジネスキャラバン2024」が開催されました。同イベントは九州・山口エリアの企業が宇宙産業に参入する機運を醸成し、宇宙関連企業と未参入企業が互いにビジネスマッチングする機会を創出するべく開かれたもので、2023年11月に福岡市で開催された1回目に続き今回が2回目です。 当日は開催地である北九州市の武内和久市長をはじめ、インターステラテクノロジズ株式会社のファウンダーである堀江貴文さんや、宇宙航空研究開発機構(JAXA)退職後はAxiom Space(アクシオム・スペース)に所属する若田光一さんらが登壇(登壇順)。展示エリアでは株式会社QPS研究所をはじめ、スカパーJSAT株式会社、宇宙技術開発株式会社、SpaceBD株式会社、日本航空株式会社などが出展し、プレゼンテーションや交流を行いました。
九州・山口エリアでは福岡県・鹿児島県・佐賀県・大分県・山口県が「宇宙ビジネス創出推進自治体」(※)に選ばれています。九州宇宙ビジネスキャラバン2024北九州実行委員会によると、この地域ではものづくりや衛星データの利用・活用などの分野で宇宙に挑む動きが顕著になっていて、宇宙がリアルビジネスの対象になりつつあります。たとえば、九州大学発のベンチャー企業であったQPS研究所は「九州に宇宙産業を根付かせる」ことをミッションに掲げ、北部九州を中心としたパートナー企業とビジネスを展開しています。九州を代表する企業の一つとなった同社は36機の小型SAR衛星で構成された衛星コンステレーションの構築を目指しており、これまでに6機の小型SAR(合成開口レーダー)衛星の軌道投入に成功しています。 ※…「宇宙」をキーワードに新産業・サービス創出に関心を持つ企業・個人・団体等の連携を促進するべく内閣府と経済産業省が2016年に創設した事業「スペース・ニューエコノミー創造ネットワーク(S-NET)」が、地域における自律的な宇宙ビジネス創出を加速させるため、衛星データ等を活用した宇宙ビジネス創出を主体的・積極的に推進する自治体として選定している。