「キンプリファンの感情を逆撫でした」 “炎上知らず”のアサヒビールアカウントが「キンプリいじり」に便乗した失策・・・“ネットミームに便乗”の落とし穴とは
インターネットミームは、インターネットユーザーが生み出し、広げるのが一般的だが、そこに企業・自治体・団体も関わるようになっている。現在では、インターネットミームを有効活用して、宣伝や広報活動を行う「ミームマーケティング」という言葉も生まれた。 日本だけでなく、海外の企業も、積極的にインターネットミームを活用した広告を制作したり、SNSの投稿を行ったりしている。 今回問題になった「キンプリ構文」のような「○○構文」もインターネットミームのひとつと言っていいだろう。
■「コナン構文」を活用しウケた企業 都知事選の際には「石丸構文」、自民党総裁選の際には「進次郎構文」など、候補者の独特の語り口や言い回しがインターネット上で真似られて、拡散したことは記憶に新しい。 企業が政治や政治家をネタにするのはリスクが高いが、元ネタがメディアによるものや一般人の場合は、企業が相乗りすることがある。 中でも人気漫画・アニメ「名探偵コナン」の下記のようなセリフは、SNS上でさまざまな改変が加えられて流通している。
歩美「どうしたの? コナンくん」 コナン「千円札でタバコ一個… 妙だな…」 この「コナン構文」(? )は2016年に流行ったことがあり、多くの企業がSNS投稿に利用した。例えば、製菓会社のギンビスは、同社の公式アカウントから下記の投稿をしている。 歩美「どうしたの? コナンくん」 コナン「あの人、たべっ子どうぶつとしみチョココーンを買っているのにギンビスは知らないと言っている…妙だな」 また、シャープのXアカウントもこの構文に乗っかり、以下のような投稿をしていた。
歩美「どうしたの? コナンくん」 コナン「あのメーカー…コンピュータにラジオつけてテレビつけてカセットつけて放電プリンターつけただと…妙だな」 弊社垢「…妙だな」 漫画やアニメのセリフは、日本では以前からネットミームとして多くの話題が流通している。 「天空の城ラピュタ」がテレビで再放送されるたびに、滅びの呪文である「バルス」というセリフをSNSに投稿する「バルス祭り」が起きている。2013年には1秒間に14万投稿がなされ、Twitterの世界最高記録を更新した。