レモンポップ、ラストランで有終の美へ… ダート界の現役最強馬が史上2頭目のチャンピオンズC連覇に挑む
◇「第25回チャンピオンズC」(G1・12月1日・中京・ダート1800メートル) 現役最多の統一ダートG15勝を誇る6歳馬レモンポップが、ラストランに向かう。さきたま杯、南部杯連勝と力に衰えなし。レース後には引退式が予定されており、史上2頭目のチャンピオンズC連覇で最後の一戦を締めくくる。 ◇ ◇ ラストランで有終の美を飾る。前走の南部杯でG1級レースを5勝。ダート界の現役最強の座を不動のものにしたレモンポップも、いよいよ今回で引退だ。 21日の1週前追い切りでは、美浦Wで6F79秒5―38秒5―11秒5の好時計を叩き出した。栗東から駆けつけた主戦の坂井も「いつも調教で動く馬なので、時計も出ていたし問題ない」と好感触を得た。普段の調教で騎乗する穂苅助手も「馬の感じとしてはいい形で終えて、時計的にもしっかり負荷をかける予定でしたが、本当に予定通りの調教ができました」と納得の表情を浮かべた。 前走の南部杯は2着のペプチドナイルと0秒1差の接戦だった。昨年は2着馬に2秒差をつけたが、穂苅助手は「前走時の出来は70点以上はありました。ペプチドナイルに競られて厳しい展開の中で、しっかり勝ち切ってくれたけど、苦しい競馬でした。頭のいい馬なので(勝ってくれたことに)さすがだなと思いました」と振り返る。その後、1カ月半近くレース間隔を空けて迎える一戦。「いい意味で締まってきて、少しピリピリはしているけど、心配はしていません。年齢的に上積みはどうかと思いますが、ポテンシャルの高い馬ですから。いい状態で送り出せる形にあります」と満足げだ。 2018年に開業した田中博康厩舎に初のJRA・G1タイトルをもたらしたレモンポップ。スタッフの情が熱くなるのも当然だ。「これだけの馬ですから、いい形で送り出したいですね。国内では負けても2着まで。レモンポップの名に恥じない競馬をさせていきたい」。勝って送り出すため残る1週間、隙を見せず万全の態勢を整えていく。
中日スポーツ