「口だけの人間になってた」「こんな親父でごめん」ーーTKO、どん底からの再出発
娘の気持ちになったら申し訳ないしかない、こんな親父でごめん
【お金の問題もやばいが、パワハラはもっとやばい。本質的な性格はいまさら変えられない】というのは、パワハラ事件を起こした木下への辛辣なコメントである。 木下:わかるよ。俺が中高生で、坊主の太ったおっさんがパワハラしてたいうたら、もうそんなやつ、大っ嫌いになるもんな。 木本:俺はキレたことよりも、木下が後輩にものを投げたことに腹立ったし、パニクってしまって謝らんと帰ってしまったことにも腹立ったし。だから、なんで謝らへんねん、っていうふうに言うて。もちろん、その後に謝りにいっているっていうのはわかってるよ。わかってるけど、木下に対して悔しいっていうのは当時言うてたよね。でも、パワハラっていう言葉はずっと背負っていかなあかん。
一人娘の父である木下に対しては【娘がかわいそう】という声もあった。 木下:これね、俺が一番つらかった言葉なんですよ。やっぱり自分のことって自分の中で消化したりできるけど、家族のことを言われるとスッと「木下隆行」に戻るというか。素になってもうて、ネタにもならんし。娘の気持ちになったら申し訳ないしかないから、一番つらいし、胸にグサッとくることやな。パワハラ親父、めっちゃ嫌やもん。怖いわ。 木本:だから、普通のことを言うけど、ほんまにもう今後の生き方で見せていくっていうところしかなくなるのよな。 木下:俺はこんなところでしゃべらせてもらってるけど、娘は当時19なので。19の女の子の心の傷って、たぶん今のおっさんの俺より絶対きついと思う。一生残ると思うと、ほんま申し訳ないことしたな、こんな親父でごめんっていうのは、もう何回言うても言い切られへんというか。
木本:実は、木下の娘さんと元奥さんっていうのは、俺は今でも頻繁に連絡取ってんのよ。 木下:……えっ? 木本:だから、俺のことがあったときも、娘さんも元奥さんも心配してくれて。 木下:ちょっと待って、どういうこと!? 木本:LINEで「がんばってね」っていうメッセージをもらったりしていて。そう、実はそういう距離感やねん。だから、2人とも俺には木下のこととかよく聞いてくれるよ。(ここで木下が涙を浮かべる)……まあまあ、ごめんな。そんな話すると、そうなってしまうわな。 木下:もうずっと会えてなくてな。これはほんまに暗くなる話やから、木本にも言ってないし、もちろん世間にも言ってないねんけど。でも、そうやって心配してくれてたことが今日聞けて嬉しい。