不凍液連続殺人事件「まるで悪夢を見ているようだった」…4人を毒殺した”浅草のボンボン息子”の叔父が語る「魔」の半年間
東京随一の観光地、浅草を舞台に起きた親族連続殺害事件は、最悪の幕引きを迎えた――。 【マンガ】「遺体がすごい形相で…」元火葬場職員が驚いた「ヤバすぎる事件」 警視庁浅草署は11月22日、夫の母親・細谷八恵子さん(当時68歳)に不凍液「エチレングリコール」を投与して殺害したとして、「ホソヤ産業」元役員の細谷健一容疑者(43)と妻の志保容疑者(38)を殺人の疑いで再逮捕した。 これまで細谷夫妻は、次女・美輝ちゃん(当時4歳)のほか、夫の姉・美奈子さん(当時41歳)と夫の父親・勇さん(当時73歳)を殺害したとして逮捕されており、これで犠牲になった親族は4人にのぼった。 残された親族は何を思うのか。そこで現代ビジネス記者は健一容疑者の叔父を取材。親族が相次いで死亡した「魔の半年間」を振り返った。
親族4人を不凍液で「毒殺」
「あの半年間は悪夢のようだった。どうして家族を全滅させようとしたのか分からないし、どこでケン坊(健一容疑者)は狂っていったのか、こっちが知りたいくらいだよ」 細谷夫妻の2度目の再逮捕となった10月25日、記者が死亡した勇さんの兄、健一容疑者の叔父にあたる男性の自宅を訪ねると、開口一番、こう声を振り絞るのだったーー。 事件が発覚したのは2024年2月。殺人の疑いで逮捕されたのは、浅草・雷門の近くでホテルを経営する、「ホソヤ産業」元役員の細谷健一容疑者(43)と妻の志保容疑者(38)。2人は共謀して、次女・美輝ちゃん(当時4歳)に不凍液などに含まれる有害物質「エチレングリコール」を摂取させて殺害した疑いがもたれている。 だが、事件はこれだけでは終わらない。細谷夫妻はその後、同じようにエチレングリコールを摂取させることで、過去にも同じマンションに住む親族を殺害していたことが発覚。会社の経営権や遺産相続を目的に、2018年4月には夫の姉・美奈子さん(当時41歳)、同年6月には夫の父親・勇さん(当時73歳)を殺害したとして逮捕されており、これで犠牲になった親族は4人にのぼった。 「健一容疑者の母親・八恵子さんは慢性腎不全を患っていて人工透析を受けており、2017年9月に入院、翌年1月に死亡しました。当時は病死と診断されていましたが、専門家の助言を得ながら八重子さんの血液やカルテを分析したところ、エチレングリコールを摂取したとみられる数値の変化があったことから逮捕に踏み切りました」(全国紙社会部記者)