上戸彩「私はけっこう厳しい親だと思う」…映画『アンパンマン』で驚いた“時代の変化”
自信をなくしてしまうこともしょっちゅう
子育てにおける自身の考え方を見失わないよう常に心がけている、という印象の上戸さん。それでも8歳、4歳、1歳の三児の母。1人1人に完璧に向き合うことはなかなか難しく、自信を失うこともしょっちゅうだという。 「映画の中で、私が声を演じたルルンが、ばいきんまんを手伝おうとして失敗するシーンがあるんです。それですっかり自信をなくしてしまうんですけど、『分かるなあ』って思ったんです。私も、子育てに仕事に家事に、とにかくやらなければいけないことが多くて手が回らない。子どもたちへの対応がおろそかになっていることに気づくことすらできないときもあって、あれ、様子がおかしいな、寂しがっているな、とハッとするときがあります。 そんなときはやっぱり自信をなくしてしまうんですけど、私はそこで無理に強くなろうとしたり、乗り越えようとはしていなくて。子どもたちをハグして『ごめんね』と謝り、なぜ寂しい思いをさせてしまったか状況をきちんと伝えるようにしています。あとはやはり、私の場合はまわりの人たちがいろいろ助けてくれているので、過剰に落ち込まずにすんでいる、というのはありますね。本当に恵まれていると思います」
「俺様なんて失敗ばかりだ」と言うばいきんまんが好き
上戸さんが“自信”というキーワードを挙げてくれたように、今作では、怖くて逃げたいけれども頑張って立ち向かうこと、失敗してもあきらめずまたチャレンジすることなど、いつもとはひと味違う、どこか泥臭い“勇気”がテーマとなっている。実際、アンパンマンのように迷ったり恐れたりすることなく真っすぐな勇気を持ち続けられる人は少ないはず。ばいきんまんやルルンのように、失敗や敗北によって自信や勇気が持てない、という人がほとんどだろう。それだけに、そこからのリトライは見ていて大きな共感を覚えるものがある。 「私も失敗だらけの毎日ですが、できるだけマイナスなところに意識を置き続けない、ということを心がけています。やっぱりそこに入り込むと、ドツボにはまってしまうので。だから子どもを叱ったときも、一度がっつり叱ったらそのことにはもう触れないとか、切り替えを大事にしています。 それでも抱えきれないことが出てきたときは、迷わず人に頼る! 私のまわりには、仕事に関しても子育てに関しても、経験者や卒業生がたくさんいらっしゃいますから。弱みや落ち込んでいる姿を見せることを恥ずかしがらず、どんどん相談しています。 今作でばいきんまんは、『俺様なんていつもダメダメで失敗ばかりだ』と堂々と言ってルルンを慰めていて、それがすごく好きだなあと思ったんですね。ルルンと同じ土台に立って、一緒に困難を乗り越えようとしているから。私も子どもたちに、『ママもしょっちゅう失敗しているよ』などと言って、挑戦することを恐れさせないようにしているんです」