名古屋・河村市長が年頭会見 「経済の力落とさないよう全力投球」
名古屋市の河村たかし市長は4日、市役所で年頭記者会見に臨んだ。今年の抱負について、新型コロナ対策を筆頭に経済や教育、名古屋城の木造復元などの施策を進めていくと強調。「産業で日本を支えている名古屋地区の経済の力を落とさないように全力投球していく」として、雇用の維持や新産業分野の人材育成などに力を入れる姿勢を示した。 【動画】名古屋・河村市長が年頭会見(2022年1月4日)
「イベルメクチン」の治験を支援
コロナ対策については、ワクチンの後遺症の対応に取り組むほか、治療薬の開発を支援していくという。2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智・北里大学特別栄誉教授が開発した「イベルメクチン」がコロナにも有効かどうかを実証する治験を、名古屋市に本社を置く医薬品メーカーの「興和」や名古屋市立大学が進めており、河村市長は「この薬が早いところ医師によって処方され、重症化を防いでいくところまで早ういかんか、と期待している」と述べた。 教育分野では「一人の子も死なせない名古屋」をキャッチフレーズに、スクールソーシャルワーカーなどを配置して学校の福祉機能を充実させ、「子どもがみんな明るくニコニコしている都市を職員と一緒に作っていきたい」と話した。
この日は年頭会見の慣例で、市議会から服部将也議長と中村満副議長も出席。それぞれコロナ対策についての抱負を述べた上で「明日にでも起こるかもしれない南海トラフ地震など自然災害への備えも決して忘れることはできない」として、市議会が災害時の対応指針を定めたことなどをアピールした。 (関口威人/nameken)