平成最後の有馬記念にドラマは生まれるのか?
本命はファン投票1位レイデオロ
中心となるのは王道路線を歩み、ファン投票1位のレイデオロだろう。天皇賞・秋を快勝し、昨年の日本ダービーに続くG12勝目。秋3走目での参戦で出来落ちは考えづらい。 「状態はいままでで一番」と、C・ルメールは年間G19勝目に意気込む。 6枠12番からのスタートは、日本ダービーと同じで大きなマイナスにはならない。 送り出す調教師の藤沢和雄は2002年から2004年まで有馬記念を3連覇しており、今回は14年ぶりとなる有馬4勝目を狙う。 有馬記念で最多4勝を挙げている池江泰寿・調教師も負けていない。 3枠6番のサトノダイヤモンドは一昨年の勝ち馬。あのキタサンブラックを破った。一時の輝きは失っているものの、オグリキャップのようにラストランで復活するのも有馬記念の歴史だ。ジャパンカップでは6着だったが、復調ムードにあり、アヴドゥラ騎手との新コンビが起爆剤にならないか。 有馬記念はリピート率の高いレースでもあり、サトノダイヤモンドとともに一昨年6着、昨年3着のシュヴァルグランも警戒したいところ。外枠の15番をどう克服するか。鞍上ボウマンに期待しよう。 もちろん、ハイレベル3歳世代の代表ブラストワンピースも気になる存在だ。ここまで6戦4勝。肝心のG1では日本ダービーが2番人気で5着、菊花賞が1番人気で4着と敗れて、勝負弱さを露呈しているものの、その実力は世代屈指と呼べるものだ。勝負服の柄からも1997年のシルクジャスティスをほうふつとさせる。枠順も4枠8番という絶好枠。これなら大仕事ができる。1枠2番を引いたクリンチャーともども金星を奪ってもおかしくない。 平成最後の有馬記念を勝つのは、どの馬か。出走を待つ16頭の最強馬のバックステージには夢とロマンが溢れている。 (文責・山本智行/スポーツライター)