楽天モバイル、契約数800万回線突破…ドコモ・KDDIは〝包囲網〟
楽天モバイルは21日、契約数が18日に800万回線を突破したと発表した。2020年4月に自社で携帯通信回線を持つ移動体通信事業者(MNO)としてサービスの本格提供を始めてから約4年半で、800万回線を達成した。ただ、NTTドコモなどの競合他社は相次ぎ対抗プランを打ち出し“楽天包囲網”を築き始めた。今後は、競合他社に劣らない通信品質の向上にも本腰を入れる必要がある。 【写真】楽天モバイルの独自5Gスマホ 楽天モバイルは巨額の設備投資の影響で営業赤字が続いているが、契約数は23年12月26日に600万回線に到達。楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は24年1月末に損益分岐点の目安となる800万―1000万回線を24年中に達成可能との見方を示し、2月以降、家族や学生、子ども向けの割引プランを相次ぎ投入した。共通ポイントサービス「楽天ポイント」を付与するキャンペーンも寄与し、6月16日に700万回線を突破するなど契約数増の勢いが増していた。 これに対し、NTTドコモは10月1日からオンライン申し込み専用の携帯通信料金プラン「ahamo(アハモ)」の月間利用可能データ量を従来比10ギガバイト(ギガは10億)増の30ギガバイトに増量。KDDIは、UQモバイルで月間データ容量を30ギガバイトに増量した10分以内の国内通話かけ放題付きの新料金プラン「コミコミプラン+(プラス)」の提供を11月12日に始めるなど対抗プランを相次ぎ打ち出した。今後は、競合他社に比べ、まだ評価が低い快適性やつながりやすさでも他社に追いつくことが求められる。