南陽工がリベンジ成功の14年ぶりの夏頂点、公立校の意地に沸いた【2024山口県の高校野球】
2025年が幕を開けた。昨年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。 2024年山口県大会の結果一覧 山口県の夏は南陽工が制した。準決勝では高川学園に4対2、決勝では下関国際に逆転での4対3と、県内私立強豪を相手に1点差で勝利。勝負強さを発揮して、14年ぶり4度目の夏甲子園出場を決めた。 23年夏は決勝で泣いた。期待を背負った新チームだったが、秋は8回コールドの初戦敗退を喫する。まさにどん底から這い上がり、春は4強に進む成長を見せた。夏3回戦で、前年秋に初戦敗退を喫した桜ケ丘を延長10回タイブレークの末に、8対7の逆転サヨナラでリベンジ。そのまま勢いに乗った形となった。 甲子園では残念ながら初戦敗退した。「炎のストッパー」と呼ばれた元広島投手、故・津田恒実さんを擁した1978年以来、46年ぶりの勝利こそならなかったが、完投し3安打を放った阿部 和希投手(2年)は、津田さんの座右の銘「弱気は最大の敵」のスローガンを胸に再出発を誓った。 春優勝を決めた宇部鴻城は、夏は下関国際に敗れて4強。秋はその下関国際を決勝で破った高川学園が3連覇を達成した。1年を通して、やはり私立校の存在感は大きかっただけに、公立の南陽工の活躍は、県民の心に響いた。