中谷潤人、今年のテーマの一つは「ワールドワイド」 米専門誌「ザ・リング」の男子年間最優秀選手賞ノミネートは「ものすごく光栄」
プロボクシングのWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27)=M・T=が7日、試合前恒例の米カリフォルニア州ロサンゼルス合宿のため、当地へ出発する前に羽田空港で報道陣の取材に応じ、今年のテーマの一つに「ワールドワイド」を挙げた。合宿では同級6位のダビド・クエジャル(23)=メキシコ=との3度目の防衛戦(2月24日、東京・有明アリーナ)に向けて1カ月間、スパーリングを中心に仕上げていく。 昨年の12月28日から30日まで相模原市のゴルフ場などで走り込み中心の合宿を実施。同31日はフィジカルトレーニングを行っており、年末年始の休みは元日のみ。2日には神奈川・相模原市の所属ジムで今年初のジムワークを実施し、スパーリングも2、4、5日とこなした。 米国で最も権威のある専門誌「ザ・リング」による2024年の男子年間最優秀選手賞にノミネートされたことが6日(日本時間7日)、発表された。ほかの候補者はWBA、WBC、WBO世界ヘビー級統一王者のオレクサンドル・ウシク(37)=ウクライナ=ら5人。アジア選手でただ一人候補に入った中谷は「ものすごく光栄。励みにして引き続き頑張りたい」と喜んだ。 さらに「今年はワールドワイドにっていう気持ちでもいる。世界により知ってもらえるようなファイトをしていきたい」と視線を世界に向けた。目標としている全階級を通じたプロボクサー最強ランキングのパウンド・フォー・パウンド1位を達成するために「国内だけじゃなくて世界の人に認めてもらっていく必要がある。よりビッグファイトをしていくために、世界中の人が求めてくれれば、より大きいものになっていく」と世界中のファンを巻き込んでビッグマッチを実現させるつもりだ。 そのためにはクエジャル戦での負けは許されない。「ハードな練習が待っているんで、緊張感を持ってロサンゼルスにいける。(クエジャルは)背が高くて、結構(パンチを)振る選手だなっていう印象はあるんで、そこらへんはしっかり注意したい」と油断はまったくなかった。 興行は動画配信サービスのアマゾンプライムビデオで独占生配信される。プロ戦績は中谷が29戦29勝(22KO)、クエジャルが28戦28勝(18KO)、ウシクが23戦23勝(14KO)。(尾﨑陽介)