名古屋市長選、立候補予定3氏が討論会(全文1)トリエンナーレの問題を場外へ持ち出した
河村市長はきちんと説明すべき
横井:はい。まず一言で申し上げれば、河村市長は説明責任から逃げていることに尽きると思います。リコールなどの直接請求制度は地方自治法に基づく国民行為の大切な権利であり、それを偽造署名で汚すなど、民主主義の根本を揺るがすような大変な大事件だと私は思っています。断じて見過ごすことはできません。バイトを雇って大量に偽造署名を作るなど、お金さえあれば知事でも市長でも議員でも、誰でも解職請求ができる。こういった民主主義の根幹である選挙制度をも私は否定するだろうと思っています。 リコール団体の田中事務局長は、3月26日放送のメ~テレのインタビューに対し、最初にリコールをやろうと言ったのは河村市長。河村市長から指導を受けた。リコールに関する意見交換や報告の機会は20回以上あったと、不正署名に発展している今回のリコール運動に河村市長が深く関わっていたことを主張しています。また、リコール団体の会長である高須クリニック院長は、田中事務局長は河村市長が紹介した人物だから信じている。僕は署名簿の進め方も知らなかったが、河村市長は、僕は前にやったことがあるから大丈夫と言われたから代表になったと発言しています。 また佐賀県で偽造署名が行われているさなかに、河村市長と田中事務局長はたびたび一緒に飲みに出掛けております。いったいそこで何を打ち合わせていたのか。少なくとも道義的な責任はあると私は思っています。しかし、説明責任から逃げている。二度とこのような事件を繰り返さないためにも、河村市長はきちんと説明すべきだと思います。私は今回のリコール署名偽造の真相究明を徹底的に行った上で、二度とこのような事件が行われないよう、国に地方自治法の改正を求めてまいります。 加藤:尾形さん、いかがですか。この偽造問題をどう捉えておられますか。
政治家としてけじめをつけて退陣を
尾形:私は市民の立場から言うと、応援団長として河村さんがこの署名運動を皆さんにアピールして、進められた。大変なキャンペーンをなさいました。コロナの最中でもありましたけれども、なされた。河村さんのファンの方々、あるいは高須さんのファンの方々かもしれませんが、署名をし、大変働いて、そしてカンパ、寄付もなさった方々がいらっしゃると思います。そういう人たちに対しても、大々的に運動を進めたのに大変な不正が起こったということ、これ、自分が直接下したわけではない、決断を下したわけではないというふうにおっしゃいますけれども、長という名の付くものをやって、役割をなさって、そしてその長の、応援団長なら応援団長の言うことを信じて運動した。また、社会的にも大きな影響を与えた。こういう人は潔く政治家としてけじめをつけて退陣なさる、そしてこの次の選挙にはお出にならないということがよいのではないでしょうか。これが政治家としての美徳なのではないでしょうかと思います。 加藤:横井さんと尾形さんはそれぞれリコール運動そのものがやらないほうがよかったということと、それからその後に起きた署名偽造問題について河村さんの責任があるという主張をなさいました。お2人、2題続けてお答えいただきましたので、ここで河村さんのお話を伺いたいと思いますが、ちょっと長めに取りましょう。3分計っていただけますか。河村さん、このお2人のご主張をお聞きになって反論をお持ちだと思いますのでお話しください。