川辺の風景を一望する“抜け感”のあるスペース|小さな秘密基地
■“時の移ろい”を楽しむ 川面の光が反射する空間 ●東京都/SK邸(※その他の写真は【関連画像】を参照) 【関連画像】川辺の風景を一望する“抜け感”のあるスペース|小さな秘密基地 SKさん夫妻は少し前までイギリスで暮らしていた。現地では建物の天井や窓が高く、閉塞感を感じない空間にすっかり魅せられてしまったという。 帰国後に賃貸物件を探したが、収納や部屋が細分化されていることが多く、良い物件に巡り合えなかった。 「思い切って中古マンションを購入して、自分たちだけのスペースに、自分たちの好きなものだけを詰め込んだ空間をつくりたいと思い、この物件を選びました」 テーマは“閉塞感のない空間”。 天井が高く、窓の位置も高い。リビングの窓際にあるワークスペースは、長いデスクに向かって2人が同時に座っても、余裕のある造りに。 窓の外には墨田川が流れている。座ったときの目の高さと、川を行く屋形船の高さが同じで、実際の広さ以上に“抜け感”を体感できる空間となった。 窓が大きいので、川の水面が反射して室内へと光が差し込む。その光が時間によって変わり、室内に彩りを与えている。 リビング側の壁は直角ではなく、あえてアールをつけることで、窓から入る光のグラデーションをさらに楽しむことができる。 「朝は控えめの日差しが反射して部屋全体を落ち着いたブルーのトーンに整えてくれます。夕方には迫る夜に抗うように暖色に照らしてくれます。毎日が楽しいです」 右手の壁には可動式の棚を備え付けた。玩具メーカーに勤めるSKさんだけでなく夫妻それぞれお気に入りのフィギュアやアートを飾っている。 好きなものに囲まれたワークスペースで、在宅勤務も快適に過ごせるという。 ■●秘密基地造りの3箇条 1,天井と窓を高くして閉塞感をなくす。 2,窓から差し込む光で雰囲気づくり。 3,好きなものを飾れる大きな壁棚。 ■●Owner’s voice 時間を追うごとに表情を変える外の景色を眺めると、気持ちもリフレッシュできます。最高の空間になりました。 【取材協力】 リノべる。 東京都港区南青山5‐4‐35 たつむら青山ビル 03-5766-2590 文/阿部文枝