東洋大の20年連続シードを「20年ぶり」と間違えたアナウンサー 酒井監督「直後に本人から謝罪がありました」
第101回箱根駅伝(2~3日)で、東洋大は9位となり、継続中としては最長となるシード権(10位以内)を確保した。生中継された日本テレビでゴール担当のアナウンサーが「20年ぶりのシード」と間違えたことについて、東洋大の酒井俊幸監督(48)は6日、スポーツ報知の取材に応じ「レースの直後に担当のアナウンサーご本人から『間違えてしまい、本当に申し訳ありません』という謝罪がありました。日本テレビさんも一生懸命に箱根駅伝の放送をしていることが分かっていますので、我々は気にしておりません」と話した。 【写真】総合9位でゴールした東洋大アンカー・薄根大河 最終10区では東京国際大、東洋大、帝京大、順大が激しい8位~11位争いを展開。その4校で1校だけがシードを逃す緊迫したレースになった。 東京国際大が8位でゴール。日本テレビのアナウンサーは「東京国際大学、3年ぶりのシード獲得!」と実況。そのわずか1秒後にゴールした東洋大を「そして、東洋大学、20年ぶりのシード! 20年ぶりのシード!」と誤って連呼してしまった。その直後から、一部、SNS上では批判の声が上がっていた。その後、日本テレビでは動画配信などでは音声を「20年連続シード」に修正した。 酒井監督は「ゴールした時、まだ、私は運営管理車に乗っていて日本テレビの中継を見ていました。20年連続と20年ぶりを間違えていることはすぐに気がつきました。ただ、レース直後に担当アナウンサーご本人から真摯(しんし)な謝罪がありましたし、上司の方からも丁寧な謝罪を受けました。その後の放送などでは20年連続と何度も言ってもらっているし、全く気にしていません」と大人の対応を見せた。 今回、東洋大は1区登録の石田洸介(4年)、2区登録の梅崎蓮(4年)が共に当日変更で欠場する苦しい布陣となったが、チームスローガンの「その1秒をけずりだせ」を体現する粘り強い走りで往路9位、復路7位で総合9位と踏ん張った。酒井監督は日本テレビの放送を気にするよりも、来季に向けてのチーム作りに尽力している。 「今大会は終始、我慢のレースとなりましましたが、学生たちが粘り強くタスキをつなぎました。箱根駅伝のレベルが上がり、今後、さらに強いチーム作りが求められます。今回11位のタイム(順大10時間55分5秒)は4年前の優勝タイム(10時間56分4秒)より1分速い。アップデートした取り組みと進化が必要と感じています」と酒井監督は冷静に話した。東洋大は、21年連続のシード権、さらには上位を目指す。
報知新聞社