独自の民族行事、集落ごとに言葉が違う…四国の最西端・佐田岬半島にある「愛媛県伊方町」の魅力とは?
放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。11月10日(日)の放送は、番組企画「音の風景印」の愛媛県・伊方町(いかたちょう)編をお届けしました。
◆「音の風景印」が伝える“愛媛県伊方町”の魅力
“音”で楽しむ番組企画として、2023年にスタートした「音の風景印」。今回、当番組のマイクが訪れたのは、愛媛県伊方町です。ここは、四国の最西端、佐田岬(さだみさき)半島にある、自然と歴史が融合した魅力的なまちです。 佐田岬半島は日本一細長い半島で、宇和海(うわかい)、瀬戸内海(せとないかい)、豊予海峡(ほうよかいきょう)といった3つの海の恩恵を受けたおいしい食べ物の数々も自慢のひとつです。 今回、そんな伊方町を案内してくれたのは、今年で開局150周年を迎えた「瀬戸(せと)郵便局」で局長をつとめる、二宮尚吾(にのみや・しょうご)さんです。 二宮さんがまず案内してくれたのは、「佐田岬半島ミュージアム」です。館長兼学芸員の高嶋賢二(たかしま・けんじ)さんに、このまちの歴史について伺うと、「まだよくわかっていないところもたくさんあるのですが、海を通じて九州と中国地方といろいろと渡り歩いて培ってきた歴史がある場所です。いま、わかっているところでは、8,500年前の縄文土器が出ています」と解説。 伊方町の文化についてが、「やっぱり海に囲まれた半島ですので、海からいろいろなものを受け入れて、それぞれの地域のなかで育んできたというのがあって、集落ごとに言葉が違ったり、違う独自の民族行事をおこなっていたり、特にお盆の行事がすごく特徴的なのが多いです」と高嶋さん。 さらにお盆だけでなく、特徴的なもののひとつに挙げたのは、「三崎秋祭り」です。このお祭りでは、「獅子舞いが出たり、太鼓台(牛鬼と四ツ太鼓)が出たり、いろいろあるんですけど、もうひとつ、鹿踊りがあります。鹿のかしらを模したようなお面を、演じる人が頭の上に乗せて、お腹に太鼓をつけて歌いながら踊るという芸能があります」と説明します。 高嶋さんいわく、江戸時代に伊達のお殿様が宇和島に渡ってきたときに、東北地方で伝承されている「鹿踊(ししおどり)」がこのまちにも伝わってきたのだとか。 伊方町の魅力について伺うと、高嶋さんは「僕もよそから来た人間なので、伊方町の何を見ても珍しかったんですけど、(集落によって)言葉とかが違うので、各集落ごとに訪ねると面白いんですよね。そこがすごく魅力的です」と話していました。