ドジャースタジアムで大谷翔平に会える? 米西海岸旅行の魅力、ワインも満喫
■金門橋脇に新名所、花であふれる憩いの公園
カリフォルニアといえばロサンゼルスと並んで、名橋「ゴールデンゲートブリッジ(金門橋)」の美しい姿が浮かぶサンフランシスコの名が挙がる。この街は、魅力的な観光スポットとうっとりするような眺望のオンパレード。ダウンタウンからケーブルカーで坂道を走れば、途中にはヴィクトリア様式の家が立ち並び、おいしいシーフードレストランが軒を連ねる「フィッシャーマンズ・ワーフ」にたどり着く。 2023年11月にこの地に移設した高さ約46メートルの観覧車「スカイ スター ホイール」からは、海の方にはゴールデンゲートブリッジやアルカトラズ島、街の方には丘にそびえる64メートルのコイトタワーや高層ビルが描くスカイラインの絶景が眺められる。 ゴールデンゲートブリッジの南端に広がるプレシディオは、全体では58.6平方キロメートルもの広大な公園で、花や緑あふれる市民の憩いの場でもある。そこを走るハイウエー101号線のトンネルの上に2022年7月にできたのが新しい公園「プレシディオ・トンネルトップス」。芝生や花壇、児童遊具などが配されていて、海岸線まで遊歩道で歩いていける。 トンネルの勾配を巧妙に生かしたデザインは、ニューヨークのハイラインを設計したチームによるものだ。ビーチから間近に見るゴールデンゲートブリッジもまた美しい。さらに南北戦争開戦時に米陸軍の沿岸防衛要塞として造られた「フォート・ポイント国立史跡」の展望台はまさに橋のたもと。ここからの絶景は格別だ。
■「アメリカズカップのヨット」でセーリング
もう一つ、世界的なヨットレースであるアメリカズカップに出場したヨットに乗って、ゴールデンゲートブリッジを海から眺められるセーリング体験「AC sailing(セーリング) SF」(110ドルから)はどうだろう。25.6メートル、最大20人乗りのレーシングヨット「USA76」で帆走。途中で舵(かじ)を持たせてもらったり、ちょっとしたクルー気分を味わったりしながら、最後に見た夕陽に染まるゴールデンゲートブリッジは、目に焼きつく美しさだった。 国際ブドウ・ワイン機構(OIV)の2023年調査によると米国のワイン生産量は世界第4位。その中で最大のワインの生産地であり約9割を生産するのがカリフォルニアだ。北から南、内陸部と様々なエリアでのワイナリーツアーが楽しめる。日本との意外なつながりに驚かされたのは、有名な産地であるソノマのサンタローザにある「パラダイスリッジワイナリー」だ。ソノマはサンフランシスコから北へ車で1時間半ほど。ナパまでも車で約30分だ。 「パラダイスリッジワイナリー」は、ソノマのロシアンリバーバレーの丘陵地にある。ここは、19世紀にロシア人が河口に居留地を建設した川の渓谷で、水はけの良い土壌と海からの冷たい風で生じる朝霧による寒暖差がワイン造りにぴったりのブドウを生む。ワイナリー内には、砂漠のアートフェスティバル「バーニングマン」で知られるアーティスト、ローラ・キンプトンによる言葉のモニュメント「LOVE(ラブ)」などが点在する。