WAT'S GOIN' ON 〔Vol. 13〕青森スタイルのタフな全員バスケ 青森ワッツのこれから
スタートダッシュ
そして始まった勝負のシーズンの戦績は、第16節(2024年1月7日)を終えて16勝14敗、東地区4位につけている。昨季に引き続き、プレーオフ進出(3位以内)が期待されているが、そのためには、ここからの終盤戦において〈復調〉が絶対条件となるだろう。 今季、青森ワッツは例年にないほどのスタートダッシュをみせた。岩手ビッグブルズとの開幕戦、オーバータイムの激闘を制し、9季ぶりとなる開幕戦勝利を掴んだのだ。この久方ぶりの白星が、チームに勢いをもたらした。 開幕戦を含む10月におこなわれた9試合で6勝3敗と、上々の立ち上がり。「昨季に所属していたほとんどの選手が残留してくれたおかけで、どのチームよりも連携面でのアドバンテージがありますから、開幕ダッシュを狙っていました」と語る北谷の狙いが、そのまま結果としてあらわれた。 外国籍の選手はもちろんのこと、試合ごとに活躍する日本人選手があらわれるという、青森ワッツが目指す「チーム全員の総合力で戦う」バスケットボールが実現したように見えた。11月におこなわれた8試合では、開幕からの勢いがやや衰えたとはいえ、なんとか4勝4敗で乗り切り、東地区3位とプレーオフ進出圏内をキープした。続く12月の11試合も、6勝5敗と勝ち越し。この数字だけを見れば悪くない戦績に見えるが、内実は異なる。 12月3日におこなわれた福島ファイヤーボンズ戦に83対76と勝利したことを皮切りに、愛媛オレンジバイキングス、アルビレックス新潟BBをともに2連勝で下し、今季最大となる5連勝を飾ったが、快進撃はここまでだった。 山形ワイヴァンズ戦で敗れると、そのまま4連敗。プレーオフ進出への雲行きが急速に怪しくなった。今季最大の連敗がなによりマズいのは、上位チームとの戦いが続いたからではなかった点だ。いわゆる〈とりこぼし〉、つまり下位チームとの対戦で連敗してしまったのである。