岩崎リズ「母・冨士眞奈美から、高校で不登校になった時に渡された水筒の中身は…。『普通じゃいけない』といつも言われて」<冨士眞奈美×岩崎リズ>
現在86歳の冨士眞奈美さんの体調や生活を案じる、娘の岩崎リズさん。冨士さんはそんな彼女に感謝しながらも、普段の振る舞いには少し不満があるようで……(構成=内山靖子) 【写真】リズさんが5歳のころ。親子の食卓 * * * * * * * ◆趣味と性格は完全に父譲り 冨士 こうしてゆっくり顔を合わせるのは久しぶり。うちから徒歩5分のマンションに住んでいるのに、全然会わないわね。 リズ ママが思っているほど、私たちは親しくない(笑)。直接会うのは、ママの耳鼻科と腰痛治療の整形外科の通院に私がつき添うときくらいだし。 冨士 その代わり「生存確認」として、朝と晩の2回、必ずあなたに電話をすることになっているのよね。私が黙って死んだりしたら、「家が売り物にならなくなる」と言うから。(笑) リズ 本当は遠隔操作ができる見守りカメラを設置したいんだけど、ママの家にはWi-Fiの設備がないでしょう。業者に頼もうと思っても、「家の中に他人を入れるのはイヤだ」って言うし。 冨士 でも、私が電話をするとまんざらでもない様子じゃない。海外のドキュメンタリー番組の話を、1時間も2時間もしたりして。私はちんぷんかんぷん。そのくせ、私が「ドジャースの大谷」と口にしただけで、「つまらない話はやめて」って言われちゃう。
リズ そもそも、私たちって趣味が合わないのよ。ママはもっぱらスポーツ中継が好きだけど、私はゲームやアニメ、映画が好き。父(脚本家の故・林秀彦さん)とは、趣味がピッタリ合ったんだけど。私の性格は完全に父譲りだと思う。 冨士 たしかに、私とは性格がまったく違うわね。私は楽観主義だけど、あなたは完璧主義でペシミスト(悲観論者)。おまけにすごく潔癖だし。 リズ そうかな? 冨士 そうよ。私がちょっと咳をしただけで「何の咳?」と言って、すぐスマホで調べるじゃない。そして私を責める。(笑) リズ だって、去年の暮れにコロナで入院して大変だったでしょう。 冨士 私、コロナだったの? リズ そうですよ。X線の検査で、胸全体が光っちゃって。お医者さまが「がんかもしれない」っておっしゃって、本当に焦ったんだから。 冨士 骨を折ったからよ。 リズ 関係ありません(笑)。そうやっていつも、自分のいいように解釈する。あのときからずっと、嗅覚が失われたままだし。ママは本当に自分の体に無頓着なんだから……。
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