【詳細解説】年金は何歳から受給がお得?平均寿命からは見えない意外と長い…老後 6月から年金増額も実質は今後20年“目減り”の人も! ケース別・年金受給開始の理想年齢を専門家がわかりやすく解説
年金はいつから受給がお得?意外と老後は長い…参考はこのデータ!
今、年金の受給は、原則65歳からとなっていますが、それより早く受け取る「繰り上げ」や遅く受け取る「繰り下げ」もすることができます。「繰り上げ」をしますと、早く受け取れる分月々の年金受給額が少なくなり、繰り下げると受け取る金額は増えます。しかし、97.9%の人は65歳からの受給になっています。 Q.なんとなく「65歳からなんだ」と思っている人が多いのでしょうか? (井戸氏) 「65歳の誕生日の3か月前に『年金を請求してください』という封筒が届くので、そのまま請求しているのだと思います」 Q.繰り下げする人は申請が必要なんですか? (井戸氏) 「請求しないと年金はもらえないので、届いたものを出さないで、後で年金事務所で手続きをすると繰り下げができます」 60歳で受給をスタートした場合は80歳10か月までは65歳で受給を始めた場合より総額で多く年金をもらえます。一方、70歳で受給をスタートした場合、81歳11か月を超えると65歳で受給を始めた場合より総額で多く年金をもらえます。井戸氏によると「受給年齢についての相談をよく受けるが、多くの場合繰り下げ受給した方がお得」だということです。 (井戸氏) 「年金というのは、『年金保険』なので、長生きのリスクに対しての保障だということです。今後医療や介護の負担が重くなったときに、年金がたくさんあった方が安心ですから、繰り下げをするという人が多くいます」
年金受給年齢を考えるときに多くの人が参考にするのが、「平均寿命」ですが、これには若くして亡くなった人も含まれるので、実際に参考になるデータがあります。その一つは「65歳の人が何歳まで生きるのか」です。この場合、男性が84.44歳、女性が89.30歳となっています。また「2022年に死亡した人の中で最も多い人の年齢」というデータもあって、男性は88歳、女性は93歳となります。 Q.意外と老後は長いと思った方がいいのですか? (井戸氏) 「この数字のように、90歳くらいまでお金が尽きないように生活設計を立てておくというのが大事だと思います」 Q.高齢でも働いている方は、年金をもらえるのですか? (井戸氏) 「厚生年金は70歳まで加入でき、それ以降は受け取れます。しかし、在職老齢年金と言って、賃金が高い場合は、年金は調整され、止まることもあります」
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